ハロゲン(英語表記)halogen

  • halogens

翻訳|halogen

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

周期表第 17族に属するフッ素塩素臭素ヨウ素アスタチンの5元素総称ギリシア語のハロス () ,ゲンナオー (造る) の2語が結合してできた語。代表的な非金属元素で,同位体数は少い。1価の陰イオンをつくる。単体常温でフッ,塩素は気体,臭素は液体,ヨウ素は固体の二原子分子。アスタチンは放射性元素。臭素,ヨウ素はきわめて揮発性が強く,化合物にも揮発性のものが多い。化学的には最も強い陰性を示し,単体の反応性は非常に高い。いずれも生体毒性が大。ハロゲンを含む化合物はハロゲン化物と呼ばれる。

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栄養・生化学辞典の解説

 周期律表17族(旧VIIb族)の元素.すなわちフッ素,塩素,臭素,ヨウ素,アスタチン.

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世界大百科事典 第2版の解説

周期表周期表第VIIB族に属するフッ素F,塩素Cl,臭素Br,ヨウ素IおよびアスタチンAtの5元素の総称。陽性の強い金属元素と典型的な塩類(イオン性化合物)をつくりやすいことから,ギリシア語のháls(塩)とgennáō(つくる)を合わせてつくられた語である。天然における存在量は塩素>フッ素>臭素>ヨウ素の順で,アスタチンは放射性元素なのでごく微量しか存在しない。性質は,無色・気体のフッ素から,黄緑色・気体の塩素,赤褐色・液体の臭素,黒紫色・固体のヨウ素を経て,金属性を帯びたアスタチンへと,きわめて系統的に変化する。

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化学辞典 第2版の解説

周期表17族に属する元素で,フッ素,塩素,臭素,ヨウ素,アスタチンの5元素をいう.多くの金属ともっとも典型的な塩をつくるので,18世紀にフランスでギリシア語のλα(halas)“塩”およびγενν(genno)“つくる”にちなんでハロゲンと名づけられた.ハロゲン元素は化学的に活発なため,天然には単体で存在しない.塩素は天然に広く存在し,フッ素がこれにつぎ,臭素,ヨウ素ははるかに少なく,アスタチンは約30種の同位体が知られているが,もっとも寿命の長いもので半減期8.3 h の不安定な放射性元素で微量しか存在しない.ハロゲンは多くの有用な化合物をつくるので,非常に重要な元素である.この族の元素は化学的性質がよく似ており,原子番号の増加とともに,電気陰性度は減少し,融点,沸点は高くなる.単体はすべて二原子分子 X2 で有色,気体は刺激臭をもつ.常温でフッ素,塩素は気体で,臭素は液体,ヨウ素は固体である.これらの元素はすべてその最外殻の電子配置はs2 p5で,電子1個を得て一価の陰イオンになりやすく,陽性の元素とはイオン結合性の,陰性の元素とは共有結合性の化合物をつくる.反応性は原子番号の増加とともに減少する.とくにフッ素と塩素はしばしば金属や非金属を酸化し,臭素やヨウ素による酸化よりも高い酸化状態に変化させる.水溶液中で安定なフッ素の唯一の酸化数は-1で塩素,臭素,ヨウ素のおもな酸化数は-1,1,3,5,7である.種々のオキソ酸HXOnをつくり,すべて強い酸化剤である.化合物はハロゲン化水素,酸化物,ハロゲン化物の塩,ハロゲン間化合物などの無機化合物のほか,有機化合物に付加または置換反応を起こして多くの有機ハロゲン化物をつくる.放射性元素アスタチンを除くすべてのハロゲンは工業的に大規模に生産されていて,そのなかでは塩素の生産が群を抜いて多く,ヨウ素がそれに続いている.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

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