バスタム石(読み)バスタムせき(その他表記)bustamite

最新 地学事典 「バスタム石」の解説

バスタムせき
バスタム石

bustamite

化学組成Ca3(Mn,Ca)3(Si3O92で表わされるが,Ca5Mn(Si3O92(dalnegorskite)とMn5Ca(Si3O92(mendigite)が独立種となったので,バスタム石はCa4.51.5 Mn1.54.5(Si3O92という組成領域となる鉱物三斜晶系,空間群,格子定数a1.541nm, b0.716, c1.382, α90°31′, β94°35′, γ103°52′, 単位格子中12分子含む。構造は,β-wollastoniteと同形でβ-MnSiO3と同じ。淡灰・灰褐色。晶癖柱状,繊維状の集合結晶。劈開{100}・{001}完全,劈開角{100}∧{001}95°, 硬度5.0~6.0, 比重3.4~3.5。透過光では無色針状・長柱状にのびる。屈折率α1.664~1.695, β1.715~1.731, γ1.679~1.703, γ-α0.015, 2V(-)35°~44°。ばら輝石・パイロクスマンガン石と見まちがうことも。日本では岩手県野田玉川・猿壁山,栃木県鹿入・東加蘇,山形県大堀鉱山など多くの産地がある。名称メキシコのA. Bustamanteにちなむ。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「バスタム石」の意味・わかりやすい解説

バスタム石
ばすたむせき
bustamite

珪灰石(けいかいせき)に近縁の鉱物で、準輝石の一種。色はばら輝石に似るが、普通、繊維状結晶の集合として産する。接触変成作用を受けたマンガン鉱床中に、ばら輝石、テフロ石、満礬(まんばん)ざくろ石石英などを伴い、またマンガン鉱物をあまり含まないスカルン中にもしばしば産する。ほかに、熱水鉱脈鉱床の脈石鉱物として、石英や菱(りょう)マンガン鉱などと産する。日本では、岩手県宮古市猿壁(さるかべ)山、栃木県鹿沼(かぬま)市草久鹿入(くさぎゅうかのいり)などに産する。名称はメキシコの将軍ブスタメンテAnastasio Bustamente(1780―1853)にちなむ。

松原 聰]


バスタム石(データノート)
ばすたむせきでーたのーと

バスタム石
 英名    bustamite
 化学式   (Mn,Ca)3Si3O9
 少量成分  Mg,Fe2+
 結晶系   三斜
 硬度    5.5~6.5
 比重    3.3~3.4
 色     淡桃,肉紅
 光沢    ガラス~絹糸
 条痕    白
 劈開    一方向に完全,二方向に良好
       (「劈開」の項目参照

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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