パラサウロロフス(読み)ぱらさうろろふす

デジタル大辞泉の解説

パラサウロロフス(Parasaurolophus)

鳥盤目鳥脚亜目の恐竜の一。中生代白亜紀後期、北アメリカに生息。全長約10メートル、体重4~6トン。カモノハシ竜の仲間。頭頂部から後方に1メートル以上のびる管状のとさか様の器官は、音声または嗅覚関わりがあったと考えられている。二足歩行。草食性

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

パラサウロロフス
ぱらさうろろふす
parasauroloph
[学]Parasaurolophus walkeri

鳥盤目鳥脚(ちょうきゃく)類(亜目)エウオルニソポッド類(真鳥脚類)イグアノドン類Iguanodontiaイグアノドン上科Iguanodontoideaハドロサウルス科Hadrosauridaeエウハドロサウルス類Euhadrosauriaラムベオサウルス亜科Lambeosaurinaeに属する恐竜。北アメリカ西部の白亜紀後期、約7705万年~7060万年前の地層から産出した。全長約10メートル。カモノハシ竜の仲間。頭部に1メートルもある長い湾曲ぎみの管状のとさかをもっている。ラムベオサウルス亜科では、たいてい中空の板状とさかをもつので、管状というのは変わっている。口先はやや幅広く、くちばし状である。管状のとさかの内部には1対の鼻道が通っており、先端で鼻道はターンしてのどまで戻ってくる。このとさかがなんの役にたっていたかについては諸説がある。ひとつには鼻の穴の内側に嗅覚(きゅうかく)細胞を広く発達させて嗅覚をより鋭くしたと思われる。また、視覚的ディスプレーと発声のための器官であった可能性が強い。とさかの形や大きさの違いは、種類や雌雄を見分けたり群れのなかでの優劣を示したりするために役だっていたであろう。また発声器官と結び付いて共鳴器官となっていたようである。中空のとさかはトロンボーンの形に近く、実験の結果ではかなりの低音を出すことがわかった。低音は高音に比べると届く範囲が広いので、群れに対する伝達法として役だったかもしれない。動物がキャッチできる音の振動数の幅は、内耳にあるアブミ骨の大きさと形から推定できるが、カモノハシ竜のアブミ骨は長く薄く、適度の大きさの底部をもつので、聴覚の感度はよかったらしい。ワニ類に似て音域も20~3000ヘルツで、出す声もその範囲ではないかという。前肢はかなり長く、4本指で第1指が退化している。後肢は長いが柱状にはなっていない。足指は3本を備える。尾はやや長いが、上下の厚みが著しく、鮮やかな色彩模様があって求愛時に使われたのではないかと想像する向きもある。頭の後ろには、とさかと頸(くび)を緩くつなぐひだ状の彩られた皮膚があって、これもディスプレーに役だったのではという説まである。[小畠郁生]

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世界大百科事典内のパラサウロロフスの言及

【カモハシ竜(鴨嘴竜)】より

…とくに頭骨,顎骨,歯などに適応機構がみられる。大きく頭骨の発達したパラサウロロフスの系統とあまり発達していないアナトサウルスとの2系統に分けられている。イグアノドンに近い恐竜である。…

※「パラサウロロフス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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