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パラダイム ぱらだいむ

ASCII.jpデジタル用語辞典の解説

パラダイム

方法論のこと。パソコン用語では、プログラミングにおける開発チームの中での共通の思考パターンを指す。

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デジタル大辞泉の解説

パラダイム(paradigm)

ある時代に支配的な物の考え方・認識の枠組み。規範。「企業は新しいパラダイムを必要としている」
語学で、語形変化の一覧表。

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百科事典マイペディアの解説

パラダイム

元来は〈範例〉を意味する語だが,米国の科学史家トマス・クーンが1962年に《科学革命の構造》の中で,科学の歴史や構造を説明するために使った概念をいうようになった。
→関連項目クーン中山茂

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ナビゲート ビジネス基本用語集の解説

パラダイム

ある特定の時代や特定の専門分野において多くの人びとが共有している、ものの見方や思考の枠組みのこと。科学史家のトーマス・クーンが著書『科学革命の構造』(1962年)の中で「一般に認められた科学的業績で、一時期の間、専門家に対して問い方や答え方のモデルを与えるもの」と定義してから、科学理論の分野で用いられるようになったのが、現在の使われ方の起源。これをビジネス分野に転用して、企業内で共有する思考前提、企業と社会についての共有イメージなどを指し、企業の意思決定に対して支配的に働く。

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世界大百科事典 第2版の解説

パラダイム【paradigm】

もともとはギリシア語のparadeigmaに由来し,〈範例〉を意味した語。近代英語の用法では,とくにラテン語などの名詞や動詞の語型変化を記憶する際の〈代表例〉――例えば定形動詞の変化として“愛する”のamoを用いて,amo,amas,ama,……という人称変化や時制変化,モード変化を記憶する――の意味で用いられることが多かった。しかし1962年,T.S.クーンの《科学革命の構造》が発刊され,そのなかで,クーンはこの言葉に新しい特定の意味を与えて使い,この用法が非常な普及を見せたため,それ以降〈パラダイム〉は,欧米でも日本でも(ときに〈範型〉〈範例〉と訳されるが,通常はこの片仮名書きが多用されている),クーンの意味によることになった。

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大辞林 第三版の解説

パラダイム【paradigm】

アメリカの科学史家クーンが科学理論の歴史的発展を分析するために導入した方法概念。科学研究を一定期間導く、規範となる業績を意味する。のちに一般化され、ある一時代の人々のものの見方・考え方を根本的に規定している概念的枠組みをさすようになった。
語形変化の型を代表的語例で示した一覧表。日本語の用言の活用表、印欧語の格変化表などがその例。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

パラダイム
paradigm

特定の学問分野を担う科学者の集団において,歴史上の一定期間その成員に共有される研究の範例。元来は,語形変化表の意の文法用語,あるいは範例,模範などの意の普通名詞であったが,アメリカ合衆国の科学史家トマス・S.クーンが『科学革命の構造』The Structure of Scientific Revolutions(1962)のなかでこの語を用いてのち,学術的概念として普及した。クーンのパラダイム論によれば,自然科学の歴史は連続的な進歩,拡大の歴史ではなく,いくつかの科学革命(パラダイムの転換)によって画される断続史である。パラダイムを共有する科学者集団が,一定期間パラダイムに基づいて科学を発展させ,その通常科学が行きづまると科学革命が起こり,新たなパラダイムが取って代わるという。古代ギリシアの天文学者クラウディオス・プトレマイオスの宇宙観(→天動説)に対して提唱された 15~16世紀のニコラウス・コペルニクス地動説や,近代イギリスのアイザック・ニュートンが打ち立てたニュートン力学に再考を迫った 20世紀前半の量子力学一般相対性理論の確立などが科学革命の典型例である。学問の基本的路線を問題にする概念として,自然科学だけでなく社会科学,人文科学にも多大な影響を及ぼした。日本では中山茂の翻訳により紹介され一般にも広まった。(→科学史科学哲学

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

パラダイム
ぱらだいむ
paradigm

アメリカの科学史家クーンが著書『科学革命の構造』The Structure of Scientific Revolutions(1962)で特殊な用い方をした単語およびその概念。ことばとしては、辞書によれば範例とか模範という訳があり、また文法の語形変化の例として用いられるが、クーン以来、学界・思想界で彼の用い方が広く使われて今日に至っており、日本では訳語をあてず、パラダイムのまま通用している。
 クーンによれば「パラダイム」とは「広く人人に受け入れられている業績で、一定の期間、科学者に、自然に対する問い方と答え方のモデルを与えるもの」とされる。例としてはプトレマイオスの『アルマゲスト』、コペルニクスの『天球の回転について』、ニュートンの『プリンキピア』などがあげられる。あるパラダイムをモデルとして普通の科学者が行っている仕事が通常科学normal scienceであり、通常科学の発展が行き詰まると変則性が現れて危機が生じ、科学者は他のパラダイムに乗り換えて科学革命が起こる。ニュートン力学からアインシュタイン相対論へのパラダイム変換はそのような科学革命の例である。科学研究の成果は累積的に一定方向に進歩するという伝統的な科学観を崩し、科学の進歩は、あるパラダイムに基づいて一定期間行われる活動によって、科学革命がおこり路線が変わるものであることを示した。そこから一般にパラダイムは思考の枠組みというように拡大して用いられ、既成慣行のものにとってかわる新しいオルターナティブalternativeを求める際によく使われる。[中山 茂]
『クーン著、中山茂訳『科学革命の構造』(1971・みすず書房) ▽中山茂編『パラダイム再考』(1984・ミネルヴァ書房)』

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世界大百科事典内のパラダイムの言及

【認識人類学】より

…次に,差異化と包摂関係をもつが,この包摂関係はたとえば〈鼻は顔の一部〉のように,下位範疇が上位範疇に対して〈~の一部〉という関係をもつパルトノミーpartonomyがある。さらに,差異化による分類だが範疇の階層化が生じない(たとえば色彩分類)パラダイムparadigmなどがある。 民俗分類folk classificationの語は,分類形式と分類対象の双方を指す幅広い用語であるが,このほか,枝分れ分類tree,検索表keyなど分類方法に関する概念,あるいは原意と拡大意,範疇の境界,標識と中和,含意関係など,認識人類学は分類と意味づけに関する多くの概念を整備し,方法の精緻化を進めてきた。…

【クーン】より

…ハーバード大学で物理学の学位をとった後科学史に転じ,カリフォルニア大学(バークリー),プリンストン大学を経てマサチューセッツ工科大学(MIT)教授。彼の名を有名にしたのはパラダイム概念を駆使した1962年の《科学革命の構造》で,そこで彼はパラダイムを〈広く人々に受け入れられている業績で,一定の期間,科学者に,自然に対する問い方と答え方の手本を与えるもの〉と定義した。この言葉は1960年代以降の学問の問い直しが迫られる知的状況のなかで,広く学問論や学術体制論の基本を問うためのキーワードとして受け入れられただけでなく,政治路線や体制を意味するまでに拡張解釈して用いられるようになり,学界,思想界に大きな影響を及ぼした。…

【社会科学】より

…ヘーゲルの《法哲学綱要》は,ロックの《統治二論》やスミスの《道徳感情論》が実証主義社会科学の系譜において占める位置を,理念主義社会科学の系譜において占めるものと解釈することができよう。
【社会科学の学説区分と〈パラダイム〉】
 今日,個別社会科学として数えられる学科目の数は非常に多いが,それらのなかで基礎的学問分野の位置を占めるものとして,ここでは経済学,政治学,社会学の三つを考えることにする。法律学を基礎的分野に含めない理由は,法律学の中心をなす法解釈学が経験科学とは性質を異にする技術学だと考えられることによる。…

【認識人類学】より

…次に,差異化と包摂関係をもつが,この包摂関係はたとえば〈鼻は顔の一部〉のように,下位範疇が上位範疇に対して〈~の一部〉という関係をもつパルトノミーpartonomyがある。さらに,差異化による分類だが範疇の階層化が生じない(たとえば色彩分類)パラダイムparadigmなどがある。 民俗分類folk classificationの語は,分類形式と分類対象の双方を指す幅広い用語であるが,このほか,枝分れ分類tree,検索表keyなど分類方法に関する概念,あるいは原意と拡大意,範疇の境界,標識と中和,含意関係など,認識人類学は分類と意味づけに関する多くの概念を整備し,方法の精緻化を進めてきた。…

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