ビン

デジタル大辞泉 「ビン」の意味・読み・例文・類語

ビン(Vinh)

ベトナム中部、ゲアン省の都市。同省の省都。首都ハノイの南約260キロメートルに位置する。古くから交通軍事要地とみなされ、フランス統治時代には工業都市として発展ベトナム戦争で大きな被害を受けたが、旧ソ連など東側諸国の影響を受けた都市計画に基づいて再建された。

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普及版 字通 「ビン」の読み・字形・画数・意味


14画

[字音] ビン

[説文解字]

[字形] 会意
門+虫。門を門とすれば、そこに蠱(こ)虫などをおく呪儀を示す字であろう。〔集韻〕に蟲(虫)に従う字形を収めているが、用義例がない。はただ越の地名、その地の種族の名にのみ用いる。〔説文〕十三上に「東南越の蛇種なり」とあり、〔周礼、夏官、職方氏〕の〔玄注〕に「は蠻の別なり」という。蠻(蛮)は金文に「夏(ばんか)」のようにに作り、もと虫のない字である。もあるいは、夷狄蛇種という観念から、門声に虫を加えたものであるかも知れない。

[訓義]
1. 地名、今の福建の古名。
2. 種族名、族。

[熟語]

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改訂新版 世界大百科事典 「ビン」の意味・わかりやすい解説

ビン
Vinh

ベトナム北部,フエ北西約300kmにある都市。人口11万2000(1992)。ゲアン省の省都。アンナン山脈から東流するカー川下流の平野の中心をなす。北はタインホアヘ,北西は国道7号線で国境のバーテルミー峠(標高1093m)を越えてラオスジャール平原へ,また南西はケオネウア峠(600m)を経てメコン河畔のラオス領タケクへ通ずる交通の要衝である。このため従来からラオス物産の集散地であり,また戦略上の要地でもある。付近の鉄,マンガン鉱を利用して1950年代からタイグエンに次ぐ製鉄所が建設された。製糖,製紙,アルコール,植物油の生産などの工業も興っている。
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ビン
bin

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ビン」の意味・わかりやすい解説

ビン
びん
Vinh

ベトナム中部、ゲアン省の省都。ハノイの南257キロメートル、カ川の沖積したデルタの中心に位置する。人口9万8700(2003推計)。国道1号線と鉄道のハノイ―ホー・チ・ミン線が通じている。また北はタインホア、北西はラオスのジャール平原、南西は同じくメコン河畔のタケクに通ずる交通の要衝である。1804年に築造された城塞(じょうさい)があり、古くから軍事上重要な地点のため、ベトナム戦争ではアメリカ軍の激しい爆撃にさらされた。付近の農業、商業の中心地として栄えてきたが、最近は製糖、製紙などの工業もおこっている。東部のベンチュイはビンの外港となっている。

[菊池一雅]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ビン」の意味・わかりやすい解説

ビン
Vinh

ベトナム中北部,ゲティン省の省都。首都ハノイの南約 260km,バクボ (トンキン) 湾に注ぐカ川の最下流部左岸にある。ハノイ,ハイフォンに次ぐ同国北部第3の工業都市で,製材コンビナート,食品コンビナート,織物工場,セメント工場,化学肥料工場などがある。ベトナム戦争中,アメリカ合衆国空軍の爆撃で破壊されたが,東ドイツの援助で再建された。市の東約 5kmに河港ベントゥイがある。 1930年にゲティン・ソビエトの名で知られる人民政権を樹立した革命運動の発生地。ハノイとホーチミン市を結ぶトンニャット鉄道と国道1号線が通る。

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百科事典マイペディア 「ビン」の意味・わかりやすい解説

ビン

ベトナム中部の都市。漢字では宜安。ハノイ南方約280kmに位置し,ラオスとの交通の要地。付近にマンガン鉱を産出し,これを利用した製鉄所がある。ほかに製糖,製紙業もある。11万2455人(1992)。

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世界大百科事典(旧版)内のビンの言及

【貯鉱】より

…スタッカーはヤードに到着した鉱石類をベッドの長手方向に何回も振りまくように積み重ねていくのに対し,リクレーマーはこのベッドを端から切り崩していくので,払い出された鉱石の品質は一つのベッドを形成するのに要した時間にわたって均一化されることになる。 容器によって貯鉱を行う場合,その容器は貯鉱舎,鉱舎,(貯鉱)ビンbin,バンカーbunker,ホッパーhopperなどと呼ばれる。貯鉱舎はコンクリート,鋼板などで作られ,全体の形状は円筒形または角筒形が一般的である。…

※「ビン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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