コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

ピクトグラム ぴくとぐらむpictogram

知恵蔵の解説

ピクトグラム

絵文字、絵言葉のこと。図記号(graphic symbol)の一種である。表現対象である事物や情報から視覚イメージを抽出、抽象化し、文字以外のシンプルな図記号によって表したもの。 1960年代以降、言語の制約を受けない「視覚言語」として世界的にその存在が注目された。日本では、64年の東京オリンピックを契機に導入。競技施設での誘導・案内などにその効果を発揮した。80年代以降には、駅・空港などの公共空間を中心に広く普及した。非常口サイン、禁煙サイン、車いすなど、一部は国際的にデザインと意味が統一されているが、基本的には国によって異なる。

(武正秀治 多摩美術大学教授 / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について | 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ピクトグラム
ぴくとぐらむ
pictogram

視覚記号の一つ。絵文字、絵単語、図記号の総称で、ピクトグラフpictograph、絵ことば、絵を使った統計図表、絵記号、絵グラフなども同義である。事物の使い方や性質、状態の強弱や変化、統計数値の大小といった情報や符号を、だれにでもわかりやすい単純な構図と明瞭な二つの色で表す。非常口やトイレの目印に代表されるように、文字がなく、目につきやすいむだのない図記号で表されている。交通標識や案内図、天気図や風力階級、機器操作、製品取り扱い表示、高齢者や障害者のための支援記号など、身の回りに広く普及している。
 2005年(平成17)4月、コミュニケーション支援用絵記号デザイン原則(JIS T0103)規格が制定され、文字や会話によるコミュニケーションの困難な人が、正しく理解できるようにするための規格としてピクトグラムを導入した。以降、基本的な使いやすさ(ユーザビリティ)と、高齢者や障害者への配慮(アクセシビリティ)にかなったユニバーサルデザインとして、食品や薬品などへ表示する取り組みが浸透している。
 ピクトグラムは、オーストリアの社会学者、ノイラートが、児童教育のために考案した非言語的な情報伝達方法アイソタイプが原型になったと考えられている。1960年代に入ると、言語の制約を受けない視覚表現の必要性が国際的に重要視されるようになり、日本では、1964年(昭和39)のオリンピック東京大会をきっかけに公共施設に導入された。このときに日本で考案された非常口のサインなど、いくつかの記号は国際的に使用されているが、記号の多くは国により異なっているため、国際標準化が求められている。[編集部]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について | 情報 凡例

ピクトグラムの関連キーワード公共交通の案内表示勝見 勝

今日のキーワード

所信表明演説

政府の長が施政に関する考え方を明らかにするために行う演説。日本の国会では、臨時国会や特別国会の冒頭に内閣総理大臣が衆議院および参議院の本会議場で行い、当面の問題を中心にその国会における内閣の方針を示す...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

ピクトグラムの関連情報