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フタルイミド phthalimide

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

フタルイミド
phthalimide

フタル酸のイミド。化学式 C6H4(CO)2NH 。昇華性のある結晶。融点 238℃。冷水に微溶,熱エチルアルコールに可溶。イミド基の水素原子はエチルアルコール中で水酸化カリウムと反応して置換され,フタルイミドカリウムを生成する。これにハロゲン化アルキルを作用させると生成する N -アルキルフタルイミドを加水分解して,第一アミンを合成することができる (ガブリエル合成) 。

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世界大百科事典 第2版の解説

フタルイミド【phthalimide】

無水フタル酸を濃アンモニア水中で強熱すると得られる代表的な酸イミド。水から再結晶したものは無色の針状結晶。昇華してうろこ状結晶になる。融点238℃。水溶液中で弱い酸性を示し(酸解離指数pKa=8.3),水酸化カリウムを作用させるとフタルイミドカリウムを生ずる。これとハロゲン化アルキルとを反応させてから加水分解すると,第一アミンが合成できる。この反応は1887年にドイツのガブリエルSiegmund Gabrielが見いだしたもので,第一アミンのガブリエル合成,またはガブリエル反応とよばれる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

フタルイミド
ふたるいみど
phthalimide

フタル酸のイミド誘導体。フタル酸アミドやフタル酸アンモニウムを加熱すると、環化反応がおこってイミドとなる。無色の結晶で昇華性がある。水には溶けにくいが、熱エタノール(エチルアルコール)には溶ける。弱い酸性があり、アルカリ性水溶液には塩の形となってよく溶ける。カリウム塩のフタルイミドカリウムは、ハロゲン化アルキルを作用させるとN-アルキル誘導体となり、その加水分解でアルキルアミンとフタル酸になるので、アミンの合成試薬としてよく用いられる。[務台 潔]

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