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ヘルメス思想 ヘルメスしそう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ヘルメス思想
ヘルメスしそう

1~3世紀にギリシア文化圏において成立した『ヘルメスの書』のなかに見られる思想。新プラトン主義の影響が色濃く,またキリスト教,ユダヤ教イスラム教の神秘思想も反映している。このヘルメス思想は,イスラム圏内ではシリアとアラブの文学を通じて伝播し,西欧では 1463年に完成したフィチーノのマルシリウスの手によるラテン語訳によって広まっていった。以降この考え方は,イタリアのプラトン学派パラケルススだけでなく,レンブラントシェークスピア,さらにはコペルニクスケプラーニュートンなどといった人々にも強い影響を与えた。

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百科事典マイペディアの解説

ヘルメス思想【ヘルメスしそう】

ヘルメス・トリスメギストスに帰せられた教説に発する秘教的思想伝統をいい,英語ではHermeticism。西暦紀元前後5,6世紀のあいだに,エジプトでピュタゴラス主義,プラトン主義,ストア主義,密儀宗教,グノーシス主義,占星術錬金術などを摂取・統合して成立したと見られる。
→関連項目魔術ミクロコスモス・マクロコスモスユング錬金術

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世界大百科事典 第2版の解説

ヘルメスしそう【ヘルメス思想 Hermeticism】

ヘルメス・トリスメギストスと呼ばれるヘルメスとトートの習合神の教えと信じられた西洋の思想的伝統で,紀元前後ころ多分エジプトで成立したと考えられる。秘教として受け継がれ,ヨーロッパおよびイスラム圏で占星術および錬金術の哲学として研究され,後者ではシーア派イスラム神学と結びついて展開した。とくにルネサンス時代にイタリアで《コルプス・ヘルメティクム》が翻訳刊行されて人々に大きな影響を与え,中でもコペルニクス,W.ギルバート,ケプラーなど近代科学の創始者たちに信奉されて近代科学成立の一つの契機となった。

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世界大百科事典内のヘルメス思想の言及

【ミクロコスモス】より

…この伝統はボエティウスや新プラトン主義を介して西欧に伝えられ,中世プラトン主義の拠点となったシャルトル学派のベルナルドゥス・シルウェストリスらによって代弁された。さらにルネサンス期になると,フィレンツェ・プラトン主義者グループのフィチーノらによってヘルメス思想と融合され,ルネサンス期世界観の典型となった。たとえばレオナルド・ダ・ビンチに明らかなように,ミクロコスモスとマクロコスモスとの間には厳密な類比関係があり,両者はともに機械的ではなくて生命的な存在だとされる。…

※「ヘルメス思想」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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