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マカーム maqām

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

マカーム
maqām

アラブ,トルコおよびその影響圏における古典音楽の用語音階旋法を意味したり,また一定のマカームに特有な旋律型を意味したり,さらにマカームの体系に基づいた音楽の様式そのものをさす場合などがある。音階としてのマカームは,半音より小さい音程を含むテトラコードないしペンタコードの組合せにより,その種類は膨大な数に及ぶが,基本的で実用されるものは,マグレブでは 24~26,エジプトで 25~32,トルコでは約 30となっている。往時には各マカームの性格にエトスが結びつけられ,その演奏されるべき時刻も指定されていた。なお現代イランではマカームに相当する旋法体系をダストガと呼ぶ。

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デジタル大辞泉の解説

マカーム(〈アラビア〉maqām/〈トルコ〉makam)

アラブ・トルコおよびその影響圏の音楽用語。音階あるいは旋法を意味するが、特定の旋律型をさしたり、また、そのマカームに基づく音楽の様式そのものをさすこともある。

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百科事典マイペディアの解説

マカーム

アラブ諸国,トルコおよびその影響圏の古典音楽の用語。音階ないし旋法,旋律型,音楽様式を指す。音階ないし旋法としてのマカームは,西アジアに独特の,半音以下の微小音程ないし中立音程を音階音として含む7音音階で,その種類は膨大な数にのぼるが,今日実用されるマカームの数はトルコやエジプトで30種前後,マグレブでは理論上24,イランでは12とされている。
→関連項目アーバーズタクシームタンブールファスルブズキ

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世界大百科事典 第2版の解説

マカーム【maqām[アラビア]】

アラブ諸国,トルコ,イランの古典芸術音楽の用語。元来アラビア語であるが,イスラム帝国の発展とともにアラブ,ペルシア音楽の理論用語となった。その後この音楽文化をオスマン帝国が引き継いだため,トルコ音楽においても用いられる。ただし現代のイランでは,マカームの代りにダストガーdastgahというペルシア語が使われている。マカームにはいくつかの意味があり,〈音〉を意味する場合と,音列ないし音階とこれに基づく旋律法の規範を意味する場合とがある。

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大辞林 第三版の解説

マカーム【maqām】

アラブ・トルコ・ペルシャ音楽の用語。音階または旋法をさす語。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

マカーム
まかーむ
maqmアラビア語

アラブ諸国やトルコの古典音楽で用いられている旋法。原義は「場所」で、複数形はマカーマートmaqmt。マカームに関する理論化は、撥弦(はつげん)楽器ウードの指板を利用して早くも8世紀ごろから試みられてきた。今日では、個別名をもつ各マカームは、半音より狭い微分音や中立音程からなる音階と、それを構成するテトラコード(4度音程枠)やペンタコード(五度音程枠)の連結の仕方、音域、旋律型、そして主音といったさまざまの要素によって性格づけられており、とくに音程構造と主音がその分類基準とされることが多い。マカームの総数は100以上ともいわれるが、各地域でよく用いられるのはそのうち20~30種ほどである。また同じ名称のマカームでも、その性格や用いられ方は地域ごとに異なるのが普通である。アラブやトルコの古典音楽はしばしば多楽章からなる組曲形式をとるが、演奏に際して始めに選ばれたマカームは全楽章を通して変えられることはなく、一貫して特定の情緒的雰囲気を醸し出しつつ、即興演奏のための基盤を与える。
 なお、イランではマカームとはよばず、一般にダストガーおよびアーバーズという。[山田陽一]

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世界大百科事典内のマカームの言及

【カーヌーン】より

…糸巻きに沿って,ちょうつがいのついた小さな金属板が各組の弦の下に設けられており,この金属板を動かすことによって,4分の1音などの細かい音高の調節が可能になっている。これは曲中でマカームが変化するときに,あらかじめ演奏されるマカームに合わせて調弦されている音高を変えるために用いられる。演奏者はカーヌーンを膝または台の上にのせ,両手の人差指に,角製の爪をとりつけた指輪をはめて弦をはじいて奏する。…

※「マカーム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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