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マツ科 マツかPinaceae

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

マツ科
マツか
Pinaceae

裸子植物マツ目 (針葉樹目) の1科。 10属約 250種があり,そのほとんどが北半球の温帯から亜寒帯および亜高山帯に生じ,タイガと呼ばれる針葉樹林を構成する。例外的に,中央アメリカや西インド諸島,大西洋のカナリア諸島,西アジアの暖温帯から亜熱帯に分布がみられる。大半の種は大高木であるが,ハイマツのように低木状ないし匍匐状のものもある。葉はいわゆる針状葉で螺旋状に配列する。芳香のある樹脂を分泌するものが多い。花は単性花で雌雄同株が普通である。雄花は多数のおしべが穂状に並び,軸の下部に包がある。雌花は多数の鱗片が螺旋状に密に並んだ球花をなし,各鱗片の上面に2個ずつ胚珠がつく。これらが受精して種子になると球花全体は松かさとなるが,これを球果 (毬果) という。マツ属 Pinus,モミ属 Abies,トウヒ属 Piceaが北半球のマツ科の代表属であるが,このほかツガ属 Tsuga,カラマツ属 Larix,ヒマラヤスギ属 Cedrusなどがある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

マツ科
まつか
[学]Pinaceae

裸子植物の常緑または落葉の高木または低木。葉は線形で先はとがるか浅く2裂し、脈が1本ある。雌雄同株。雄性の球花は多数の鱗片(りんぺん)からなり、各鱗片の内側に葯(やく)が2個ある。一般に花粉に気嚢(きのう)があり(ツガ属、トガサワラ属を除く)、風によって飛散しやすくなる。雌性の球花は球形か楕円(だえん)形で、多くの包鱗とその内側にある種鱗からなり、各種鱗の内側に下向きの胚珠(はいしゅ)が2個ある。果期に種鱗は肥大するが、包鱗は肥大せず、膜質かあるいはほとんどなく、種鱗の内側に種子が2個ある。種子は一般には翼があるが、ハイマツのように翼のないものもある。北半球の温帯から寒帯に9属約250種、日本には6属23種分布し、3亜科に分かれる。モミ亜科は長枝と短枝の区別がなく、葉は枝に螺旋(らせん)状につき、球果の種鱗の縁(へり)は肥厚しない。モミ属、ツガ属、トウヒ属、トガサワラ属や、中国原産でときに栽培されるユサン属などがある。カラマツ亜科は長枝と短枝があり、葉は長枝では螺旋状につき、短枝では束生する。球果の種鱗の縁は肥厚しない。カラマツ属、ヒマラヤスギ属がある。マツ亜科は長枝には小さな鱗片状の葉しかなく、短枝には2、3または5枚の葉が対生または輪生し、球果の種鱗の縁は肥厚する。マツ属のみからなる。純林をつくるものが多く木材資源として重要な植物群である。[山崎 敬]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内のマツ科の言及

【スギ(杉)】より

…このほか九州各地では挿木林業が盛んで,本来自生のない九州本島が今日広く杉林業地で占められるほどである。 なお,スギの名のつく樹木にはスギ科以外にもナンヨウスギ(ナンヨウスギ科),ヒマラヤスギ,レバノンスギ(以上マツ科),ベイスギ,イトスギ(以上ヒノキ科)などがある。このような普通名の混用は英語のcedarについてもいえ,cedarそのものは,もともとヒマラヤスギ属の樹種ヒマラヤスギやレバノンスギを指すが,エンピツビャクシンred cedar,オニヒバincense cedar(以上ヒノキ科)などの,材に樹脂の多い針葉樹にも広く使われるようになった。…

※「マツ科」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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