翻訳|melamine
(高野朋美 フリーライター / 2008年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報
複素環式アミンの一つ。シアヌルアミド(シアヌル酸アミド)、2,4,6-トリアミノ-1,3,5-トリアジンともよばれる。加圧下でジシアンジアミドと液体アンモニアとを反応させると得られる。無色の柱状結晶で、昇華性がある。熱水にはかなり溶けるが、冷水やエタノール(エチルアルコール)には溶けにくく、エーテルには溶けない。ホルムアルデヒドとともに加熱すると、重縮合してメラミン樹脂となるので、その原料として重要である。メラミン樹脂は耐水性、耐熱性などに優れているので、食器などの成形品、塗料などに用いられる( )。
[廣田 穰 2016年11月18日]
メラミン
分子式 C3H6N6
分子量 126
融点 347℃(分解)
沸点 昇華
溶解度 0.32%(水20℃)
1,3,5-triazine-2,4,6-triamine.C3H6N6(126.12).シアヌルアミドともいう.ジシアンジアミドあるいは尿素をアンモニア存在下で加圧,加熱するとつくられる.無色の柱状晶.融点354 ℃,昇華点300 ℃(6.7 kPa).1.573.Kb 1.1×10-9.熱湯,DMSO,エチレングリコールに可溶,アルコール類,ケトン,DMFに難溶.弱塩基性を示す.ホルマリンと反応してメチロールメラミンとなる.ホルムアルデヒドと反応して熱硬化性樹脂(メラミン樹脂)となり,成形品,塗料,また繊維や木材,紙などの耐水加工用に広く用いられる.メラミン樹脂は,耐水性,耐熱性,耐薬品性,耐摩耗性,電気的性質にすぐれ,広く用いられている.[CAS 108-78-1]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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