メラミン(読み)めらみん(その他表記)melamine

翻訳|melamine

日本大百科全書(ニッポニカ) 「メラミン」の意味・わかりやすい解説

メラミン
めらみん
melamine

複素環式アミンの一つ。シアヌルアミド(シアヌル酸アミド)、2,4,6-トリアミノ-1,3,5-トリアジンともよばれる。加圧下でジシアンジアミドと液体アンモニアとを反応させると得られる。無色の柱状結晶で、昇華性がある。熱水にはかなり溶けるが、冷水エタノールエチルアルコール)には溶けにくく、エーテルには溶けない。ホルムアルデヒドとともに加熱すると、重縮合してメラミン樹脂となるので、その原料として重要である。メラミン樹脂は耐水性、耐熱性などに優れているので、食器などの成形品、塗料などに用いられる()。

[廣田 穰 2016年11月18日]



メラミン(データノート)
めらみんでーたのーと

メラミン

 分子式 C3H6N6
 分子量 126
 融点  347℃(分解
 沸点  昇華
 溶解度 0.32%(水20℃)

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化学辞典 第2版 「メラミン」の解説

メラミン
メラミン
melamine

1,3,5-triazine-2,4,6-triamine.C3H6N6(126.12).シアヌルアミドともいう.ジシアンジアミドあるいは尿素をアンモニア存在下で加圧,加熱するとつくられる.無色の柱状晶.融点354 ℃,昇華点300 ℃(6.7 kPa).1.573.Kb 1.1×10-9.熱湯,DMSO,エチレングリコールに可溶,アルコール類,ケトン,DMFに難溶.弱塩基性を示す.ホルマリンと反応してメチロールメラミンとなる.ホルムアルデヒドと反応して熱硬化性樹脂(メラミン樹脂)となり,成形品,塗料,また繊維や木材,紙などの耐水加工用に広く用いられる.メラミン樹脂は,耐水性,耐熱性,耐薬品性,耐摩耗性,電気的性質にすぐれ,広く用いられている.[CAS 108-78-1]

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百科事典マイペディア 「メラミン」の意味・わかりやすい解説

メラミン

無色の結晶。融点250℃以下。熱水に可溶,アルコールに難溶。ジシアンジアミドHNC(NH2)NHCNをアンモニア存在下で加圧加熱してつくる。メラミン樹脂原料として重要。(図)
→関連項目アンモニア合成フェノール樹脂メラミン樹脂

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「メラミン」の意味・わかりやすい解説

メラミン
melamine

2,4,6-トリアミノ-1,3,5-トリアジンのこと。普通工業的には尿素をアンモニアの存在下で加熱して製造される。無色柱状晶。融点 347℃ (分解) 。熱水には可溶,エチルアルコールに難溶。ほとんどがメラミン樹脂原料に用いられる。

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