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ユウェナリス ユウェナリス Juvenalis, Decimus Junius

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ユウェナリス
ユウェナリス
Juvenalis, Decimus Junius

[生]60頃.カンパーニャ,アクィヌム?
[没]128以後
古代ローマの風刺詩人。生涯については不詳。おそらく出世に失敗して誹謗詩を書いたために,ドミチアヌス帝によって追放に処せられたことがあるらしい。貧窮のうちにローマで富裕階級の保護を受けた。

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デジタル大辞泉の解説

ユウェナリス(Decimus Junius Juvenalis)

[60ころ~130ころ]ローマの風刺詩人。退廃したローマ社会の偽善や愚行を痛烈に批判した「風刺詩集」がある。

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百科事典マイペディアの解説

ユウェナリス

2世紀前半のローマの風刺詩人。生涯についてはほとんどわかっていない。現存する《風刺詩集》5巻16歌の中では,帝政ローマの退廃した世相を辛辣(しんらつ)に描き,悪徳,愚行,卑劣を痛烈に攻撃した。

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世界大百科事典 第2版の解説

ユウェナリス【Decimus Junius Juvenalis】

2世紀前半に活躍したローマの風刺詩人。生没年不詳。ルキリウスに始まるローマ風刺詩の伝統の最後に登場したこの詩人は,同じく風刺詩を創作したホラティウスペルシウスとは異なって,自己を語ることが少なく,しかも存命中はほとんど世に知られることはなかった。ユウェナリスは,ローマの東南東約100kmに位置する町アクイヌムの出身で,彼が《風刺詩集》第1巻(第1歌~第5歌)を公にしたのは100‐110年のころである。

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大辞林 第三版の解説

ユウェナリス【Decimus Junius Juvenalis】

50~65の間~127以後) ローマの最後の風刺詩人。時代の偽善・悪徳・悪習・愚行などを鋭く攻撃した「風刺詩集」がある。ルネサンス以後多くの模倣者を生んだ。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ユウェナリス
ゆうぇなりす
Decimus Junius Juvenalis
(60ころ―128ころ)

古代ローマ最高の風刺詩人。その生涯は不明な点が多い。中部イタリア、アクィヌムの名門に生まれたらしいが、ドミティアヌスお気に入りの役者を風刺する詩を書いて追放される。このときエジプトで軍務に服したかもしれない。そののちローマに帰り、貧乏暮らしを送る。友人マルティアリスはこの時期の彼を修辞家とよんでいる。100年ごろから127年ごろの間に五巻16歌からなる『風刺詩』をほぼ現存する順序で発表する。
 彼は神話に題材を求めず、あらゆる人間の活動を風刺の対象としている。なかでも、ローマの腐敗堕落が自分に詩を書かせるのだと宣言する第一歌(序)、ローマでは正直者は生きてゆけないと嘆く第三歌、被護民(クリエンテス)のみじめな生活を自嘲(じちょう)的に歌う第五歌、女の悪徳を主題とする第六歌、貴族の堕落ぶりを罵倒(ばとう)する第八歌、人間の願いのむなしさをわらい、「健康な身体に健康な心を」宿らせ給えと願うことを勧める第十歌が名高い。晩年には余裕ある生活を送ったらしく、第十歌以後は風刺も鋭さを欠いている。ユウェナリスはストア思想に立脚するモラリストであり、旧来の徳を回顧しつつ鋭い社会批判を展開させる。その作品は4世紀末まではあまり顧みられなかったが、ルキリウス、ホラティウスと続く風刺詩の伝統を受け継いで完成しており、ヨーロッパ風刺詩の出発点となった。[土岐正策]
『国原吉之助訳『風刺詩集』(『世界名詩集大成1 古代・中世篇』所収・1966・平凡社) ▽樋口勝彦訳『むなしきは人の願い』(風刺詩第十)、『人の表、人の裏(抄)』(風刺詩第2)(『世界人生論全集2』所収・1963・筑摩書房)』

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世界大百科事典内のユウェナリスの言及

【アリストファネス】より

…おそらくこの二つの理由によって,彼の喜劇は悲劇詩人たちと比較すると,不当に小さな影響力しか後世に及ぼしえなかった。わずかに,ローマ帝政期のサトゥラ(風刺)詩人ユウェナリス,ルネサンス期フランスのラブレーに,その破壊的な笑いの後継者を見いだすことができるのみである。しかし自由アテナイの,しかもその自由の崩壊寸前の最も緊張に満ちた時期の精神的代表者,証人としての価値は,トゥキュディデスとともに高く評価されてしかるべきである。…

【体育】より

…ローマ時代にはスポーツが見世物として歓迎され,さらに職業化,興行化されていった。風刺詩人ユウェナリスは〈祈るなら,健全な身体に健全な精神があるように祈るべきだろう〉と書いたが,この句はのちにイギリスのJ.ロックが省略して引用し,日本でも明治30年前後から〈健全な精神は健全な身体に宿る〉という成句となって知られた。 中世のヨーロッパはキリスト教に支配され,地上の国よりも〈神の国〉が重視されたが,封建制度が安定してくると,騎士の身体訓育や貴族のスポーツのほかにも,フットボールやテニスなどの近代スポーツの萌芽がみられた。…

【ラテン文学】より

…またそのほかの散文作家には,小説《サテュリコン》の作者ペトロニウス,百科全書《博物誌》の著者の大プリニウス,《書簡集》を残した雄弁家の小プリニウス,農学書を残したコルメラ,2世紀に入って,《皇帝伝》と《名士伝》を著した伝記作家スエトニウス,哲学者で小説《黄金のろば(転身物語)》の作者アプレイウス,《アッティカ夜話》の著者ゲリウスなどがいる。 詩の分野ではセネカの悲劇のほかに,叙事詩ではルカヌスの《内乱(ファルサリア)》,シリウス・イタリクスの《プニカ》,ウァレリウス・フラックスの《アルゴナウティカ》,スタティウスの《テバイス》と《アキレイス》など,叙事詩以外ではマニリウスの教訓詩《天文譜》,ファエドルスの《寓話》,カルプルニウスCalpurniusの《牧歌》,マルティアリスの《エピグランマ》,それにペルシウスとユウェナリスそれぞれの《風刺詩》などがみられる。2世紀初頭に創作したユウェナリスのほかはすべて1世紀の詩人たちである。…

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