リス族(読み)リスぞく(英語表記)Li-su

百科事典マイペディア 「リス族」の意味・わかりやすい解説

リス族【リスぞく】

中国雲南省西部の山岳地帯の怒江リス族自治州(1954年成立)などに主に居住する民族怒江サルウィン川上流言語チベットビルマ語系イ語派。タイやビルマにも居住する。かつては民族内部での社会経済的地域差が顕著だった。多くは農暦10〜1月の間に新年を過ごす。旧暦2月の〈刀桿節〉は,真剣の刀梯子を裸足で上る儀礼をともなう。中国に約57万人(1990)。
→関連項目雲南[省]ゴールデン・トライアングルトールン(独竜)族

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「リス族」の意味・わかりやすい解説

リス族
リスぞく
Li-su

中国南西部の雲南省を中心にミャンマー,タイにかけて分布する山地民族。リソウ,リショウ,ヨーインなどともいう。中国領内の人口約 61万 (1990) 。雲南では西部に密集し,ヌーチヤンリス族自治州がある。言語はチベット=ビルマ語族に属する。焼畑農業を営み陸稲,とうもろこし,大麦きびけしなどを栽培するが,地域によっては水稲耕作も発達している。狩猟も盛んに行われる。怒江上流域のリス族は勇猛で知られ,漢民族の支配に容易に服しなかったが,南方のリス族は漢民族の影響が著しい。

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