リール(英語表記)Lille

翻訳|Lille

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「リール」の解説

リール
Lille

フランス北部,ノール県の県都。ベルギーとの国境近くに位置する北フランス工業地帯の中心。 11世紀にフランドル伯ボールウィン4世の建設した城を中心に発展,リス川の水運,リとフランドルを結ぶ交通路が開かれ,12世紀になって毛織物集散地として繁栄した。その後フランス王領,ブルゴーニュ公領を経て 1477年スペイン領となり,16世紀にはフランドル羊毛工業の中心地となった。 1667年再びフランス領。近世に入ってジュート加工,綿,麻紡織,メリヤスなどの繊維工業を中心とする諸工業が興隆南郊石炭を産するようになると,鉄鋼,機械,化醸造などの工業が盛んとなり,ルーベー,トゥールコアンなどの都市とともに一大工業地帯を形成するにいたった。 1967年,東郊に新都市リールエストを建設。ドゴール大統領の生地。人口 22万5784(2008)。

リール
Riehl, Wilhelm Heinrich von

[生]1823.5.6. ビーブリヒ
[没]1897.11.16. ミュンヘン
ドイツの文化史家,民俗学者,小説家。新聞記者を経て 1854年ミュンヘン大学教授。 85年バイエルン王立博物館館長。民俗学の体系化に努め,いわゆる社会民俗学を創始し,ドイツ民俗学の父と呼ばれている。主著『ドイツ社会政策の基礎としての民族自然史』 Die Naturgeschichte des Volks als Grundlage einer deutschen Sozialpolitik (4巻,1851~69) ,『文化史的小説』 Kulturgeschichtliche Novellen (56) ,『古代からの歴史』 Geschichten aus alter Zeit (2巻,63~64) 。

リール
Lier

ベルギー北部,アントウェルペン州の都市。フランス語で Lierreと綴る。アントウェルペン南東に位置し,8世紀頃に起源をもつ。聖ペテルス礼拝堂 (1225) を中心に集落が発達し,14世紀には重要な繊維工業地となり,ブラバント伯より都市権を得た。 1914年のアントウェルペン砲撃の際に被害を被ったが,ゴシック様式鐘楼 (1369) など中世の建造物も多数残存する。このうちベギン会修道院 (13世紀) は,1998年世界遺産の文化遺産に登録。ダイヤモンド研磨,レース編み,刺繍,ビーズ細工,楽器製造などの伝統工業が行なわれている。天文時計ジンメルの塔 (17世紀) が有名。人口3万 1181 (1991推計) 。

リール
Lisle, Alice

[生]1614頃
[没]1685.9.2. ハンプシャー,ウィンチェスター
G.ジェフリズの「血の巡回裁判」の犠牲になったイギリス婦人。国王チャールズ1世を死刑にした裁判官の一人で,護国卿政権で議会関係の役職についたジョン・リールの2番目の妻で,1630年結婚。王政復古で夫はスイスに亡命し暗殺されたため,彼女はウィンチェスター近くに引退。 85年モンマス (公)反乱の参加者2人を自宅にかくまった責めで逮捕され,裁判長ジェフリズの圧力によって有罪とされ,絞首刑になった。

リール
reel

糸を遠くに投げ,魚を楽に寄せるための釣用具。ヨーロッパで発明されたスピニング・リールや,の巻いてあるスプールの部分が回るベイト・キャスティング・リールなど4つのタイプがあり,釣りの種類によって使い分ける。海岸の投げ釣りはリールの普及により広まった。トローリング船釣りに欠かせない。

リール
Riehl, Alois

[生]1844.4.27. ボルツァノ
[没]1924.11.21. ノイバーベルスベルク
オーストリアの哲学者。新カント派に属する。フライブルクキールハレ,ベルリン各大学教授を歴任。認識論における心理主義に反対し,実証主義的立場から認識対象の実在性を説いた。

リール
reel

映画用フィルムを巻いておくための巻軸。巻いたフィルムがはずれないように,フィルム幅に合せたつば両端についている。また一般写真撮影用ロールフィルムの手現像用タンクの部品で,ロールフィルムを巻く器具も現像リールという。

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367日誕生日大事典「リール」の解説

リール

生年月日:1844年4月27日
オーストリアの哲学者
1924年

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精選版 日本国語大辞典「リール」の解説

リール

〘名〙 (reel)
① 糸や紐、テープなどを巻きつける道具。巻軸。スプール。
② 映画フィルム用の巻き取り枠。また、映画フィルムの一巻(ひとまき)。〔モダン新用語辞典(1931)〕
③ 写真フィルムの巻き芯。スプール。
※月は東に(1970‐71)〈安岡章太郎〉二「手にしたフィルムをリールからのばして電燈にかざしたり」
④ スプール(糸まき)からつり糸を繰り出し、また、ハンドルでまきとる装置。釣竿に取り付けて用いる。スピニングリール、サーフリール、太鼓型リールなどがある。
※悠蔵が残したこと(1966)〈小川国夫〉「真一さんは、今度はリールの糸を取り替えに掛っていて、面倒臭そうにいった」
⑤ スコットランド・アイルランド・アメリカ合衆国に残っている舞踊。速いテンポで、組になって繰り返し踊るのを特徴とする。

リール

(Lille) フランス北部、ベルギーとの国境に近いフランドル地方の中心都市。伝統の毛織物業のほか、鉄鋼、機械などの工業が行なわれる。

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百科事典マイペディア「リール」の解説

リール

一般に糸,映画フィルム,録音テープなどを巻くをいうが,とくに釣竿(つりざお)にとりつけて糸を巻きとる器具をいう。船釣り,マス釣りなどに使用するフライ・キャスティング・リールは糸の長さの調節を主とする簡便なものであるが,スピニング・リールは投釣りに使用するもので,投げた勢いでリールが回りすぎ糸がもつれるのを防ぐようになっている。サーフ・キャスティング・リールは構造が堅固で,大型魚の投釣りに用いられる。
→関連項目釣道具ルアーフィッシング

リール

フランス北部,ノール県の県都。パリの北方218km,ベルギー国境近くの都市。商工業都市で,軍事上の要地。鉄鋼・機械・繊維・自動車・食品工業が行われる。大学(1887年創立),美術館(ルーベンスの絵画所蔵)などがある。中世にフランドルの主都として繁栄,1713年フランス領。第1次大戦中ドイツに占領された。22万6014人(2006)。
→関連項目フランドル

リール

ドイツの民俗学者,作家。新聞記者,ミュンヘン大学文化史教授を経てバイエルン国立博物館館長となった。民族文化の反省の学としての民俗学を樹立著書《ドイツ社会政策の基礎としての民族の自然史》4巻(1851年―1869年),《文化史的小説》(1856年)など。

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デジタル大辞泉「リール」の解説

リール(reel)

糸・ひも・テープ・フィルムなどを巻き取る枠。
映画フィルムの一巻き。約300メートル。
釣りざおに取り付け、中にあるスプール(糸巻き)から釣り糸を繰り出したり巻き取ったりする装置

リール(Lille)

フランス北部、オー‐ド‐フランス地方の地方政府所在地。ベルギーとの国境近くにあり、北隣のルーベなどと大都市圏・工業地域をなす。古くから毛織物生産が行われ、現在は金属工業などが盛ん。

リール(Lier)

ベルギー北部、アントウェルペン州の都市。市中をネーテ川とその支流が流れる。第一次大戦で大きな被害を受けたが、後に戦前の街並みを復元ダイヤモンド研磨が盛んなことで知られる。

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世界大百科事典 第2版「リール」の解説

リール【Lille】

フランス北部,ベルギー国境に接するノール県の県都。ノール・パ・ド・カレー地域の行政的中心。司教座所在地。人口17万8000(1990)。1887年創設の大学や証券取引所などがあり,国際見本市が開かれ,交通の便に恵まれた地域の経済・文化の中心地。古くはフランドル伯,ブルゴーニュ公,ついでハプスブルク家支配下にあったが,1667年にルイ14世により征服され,翌年,王領地に編入された。このときS.Le P.ボーバンによって築造された城砦は現存する。

リール【Wilhelm Heinrich Riehl】

1823‐97
ドイツ・ロマン主義の伝統をひく文化史家。ミュンヘン大学教授,バイエルン国立博物館館長などを歴任。《民族の自然史》(1851‐69)としてまとめられた一連の著作により,ドイツにおける社会学,歴史民族学の創始者の一人に数えられる。《市民社会》(1851),《家族》(1855)は,保守主義者による近代への転換点に立つドイツ社会の分析として興味深い。短編小説家,音楽史家としても著名。【川越 修】

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世界大百科事典内のリールの言及

【釣り】より

…こうしたさおの長さと調子は幾通りもあり,対象魚によりアユざお,マブナざお,ヘラブナざおなどと呼ぶものや,応用範囲の広さを示して磯の大物ざお,中小物ざお,渓流ざお,船(海)の深場用ざおなどという。 リールをつけるさおはリールざおというが,リールの機種(図b)とのバランスを考えなければならない。リールには両軸受型リール,片軸受型リール,スピニングリール,クローズドフェースリールがある。…

※「リール」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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