レビ・ストロース(読み)レビストロース

百科事典マイペディア 「レビ・ストロース」の意味・わかりやすい解説

レビ・ストロース

フランスの人類学者で20世紀最高の思想家の一人。ベルギーブリュッセルに生まれる。両親ともアルザス出身のユダヤ人。父の職業は画家。パリ大学で法学,哲学を学ぶ。1930年,ブラジルにわたり,サンパウロ大学で教えるかたわら,ブラジルのインディオの人類学的実態調査を契機として文化人類学に取り組む。第二次大戦前夜にフランスに帰国するが,フランスの敗戦で,アメリカに亡命,1948年,フランスに帰国した。マルクスフロイト,言語学者R.ヤコブソンからの示唆などを通じて隣接科学の影響を受け構造主義人類学を発展させ,構造主義の創始者とされる。その影響は人類学のみならず,思想界全般に及んだ。サルトルの《弁証法的理性批判》を痛烈に批判した。著書《親族の基本構造》《悲しき熱帯》《野生の思考》ほか。コレージュドフランス教授。→構造主義
→関連項目近親相姦互酬性サーリンズサルトル神話学ソシュールデュメジルプロップ文化人類学モース

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

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