レンズ雲(読み)レンズグモ

デジタル大辞泉 「レンズ雲」の意味・読み・例文・類語

レンズ‐ぐも【レンズ雲】

凸レンズを横から見たような形の雲。巻積雲高積雲層積雲多く強風の所に現れる。

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精選版 日本国語大辞典 「レンズ雲」の意味・読み・例文・類語

レンズ‐ぐも【レンズ雲】

  1. 〘 名詞 〙レンズを横から見た形、または、アーモンド型の輪郭のはっきりした雲。上空で強風のときに現われるもので、大部分地形影響による。巻積雲、高積雲、層積雲にみられる。莢状雲(きょうじょううん)。〔山への誘い(1957)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「レンズ雲」の意味・わかりやすい解説

レンズ雲
れんずぐも

凸レンズのような形の雲。楕円(だえん)形のことも、複雑な形をしていることもあるが、共通点は風に流されないことである。風が山などの地形によって上下にうねり、波動の峰の部分に雲が発生したもので、雲の位置は動かなくても、内部空気雲粒も絶えず入れ替わっている。前線近くに発生するので、雨の前兆とされる。つるし雲ともいう。十種雲級では、レンズ雲の高さによって、巻積雲(けんせきうん)、高積雲、層積雲に分類される。イタリアエトナ山にかかるレンズ雲は、「風の伯爵夫人」とよばれることがある。

[木村龍治]

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パラグライダー用語辞典 「レンズ雲」の解説

レンズ雲

アダムスキー型のUFOを巨大にして横から見たような雲の為、UFO雲と呼ぶ人もいる。「レンズ雲がでると風が強くなる」とよく言われるが、上空の風が強いと、このレンズ雲が発生し、その影響は次第に地上にも現れる為、フライヤーも強風の兆候を知る為に知っておきたい雲である。また、レンズ雲は山岳地帯で発生するウエーブとも関係しており、このレンズ雲の下には広範囲に強い上昇気流がある。セールプレーンではレンズ雲を利用してウエーブソアリングを楽しむようであるが、低速のパラグライダーにおいては笹舟で荒海に出るのに等しいと思われる。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「レンズ雲」の意味・わかりやすい解説

レンズ雲
レンズぐも
lenticularis

の種の名で,レンズの形をした雲。非常に長く伸びていることが多く,輪郭がはっきりしている。地形の影響でできることが多いが,地形の影響がない場所に現れることもある。上空の風が強いときによく現れる。主として,巻積雲高積雲層積雲などに現れる。太陽や月の近くでは彩雲となることがある。

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百科事典マイペディア 「レンズ雲」の意味・わかりやすい解説

レンズ雲【レンズぐも】

さや状雲とも。形が凸レンズの切口や豆のさやのような雲。雲形分類での種の一つで,巻雲,高積雲,層積雲によく現れ,縁がはっきりして,彩雲となっていることが多い。強い風で定常波が生じその波頂に向かって上昇気流のあるところにできる。風上の一端で発生,風下の他端で消えることが多く,風が強くても動かないように見える。

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世界大百科事典(旧版)内のレンズ雲の言及

【雲】より

…これがかなとこ形に変化すると積乱雲である。 レンズ雲笠雲やつるし雲と同様に上層の風が強いときに地形の影響でできたレンズ状の雲。山越えの気流は,大気が安定で風が強いとき,比較的安定した波状の気流をつくるが,その凸状部にこの雲は起こる。…

※「レンズ雲」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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