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下臈 げろう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

下臈
げろう

身分の卑しい者をいう。元来,臈とは僧家の語で,僧侶が雨期の陰暦4月 16日から3ヵ月間,一室にこもって修行することを安居 (あんご) といい,安居を一臈として功を積む年 (→法臘 ) を数えた。したがって,下臈とは修行年限の短い僧をさした。それがやがて,僧侶のみならず,一般的に地位職掌により卑しいものをいうのに用いられるようになった。下臈蔵人,下臈御随身,下臈法師,下臈女房などといった。ちなみに下臈蔵人とは,六位の蔵人をさした。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説


げろう

」は、僧侶(そうりょ)が一夏(げ)九十日の安居(あんご)を終えること(夏(げろう))をいう仏語で、この回数によって受戒後の年数を数えた。本来は、その夏を積むことの少なく、修行の浅い僧の称であったが、転じて、広く官位、身分の下級な者、年功の浅い者をいう。また、「下男」「下侍」「下女房」「下法師」のように、他の名詞の上につけて、身分が低い意を添える。「下の蔵人(くろうど)」は、六位の蔵人の別称である。のちに「下郎」と書いて、人に使役される卑賤(ひせん)の下僕をいい、人をののしる場合にも用いた。対照語に「上(じょうろう)」がある。[兼築信行]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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