不立文字(読み)ふりゅうもんじ

デジタル大辞泉の解説

ふりつ‐もんじ【不立文字】

ふりゅうもんじ(不立文字)

ふりゅう‐もんじ〔フリフ‐〕【不立文字】

禅宗の根本的立場を示す語。悟りの内容は文字や言説で伝えられるものではないということ。仏の教えは師の心から弟子の心へ直接伝えられるものであるという以心伝心境地を表したもの。ふりつもんじ。

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百科事典マイペディアの解説

不立文字【ふりゅうもんじ】

禅宗の根本的概念。禅における悟りは文字や言語伝達されるものでなく,心から心への伝達(以心伝心)と,生命をかけた本質への直視見性(けんしょう))こそ肝要とする。つまり経論という文字をはなれ,ひたすら座禅により釈迦の悟りに直入する意。

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大辞林 第三版の解説

ふりつもんじ【不立文字】

ふりゅうもんじ【不立文字】

禅宗の基本的立場を示した言葉。悟りは言葉によって書けるものではないから、言葉や文字にとらわれてはいけないということ。教外きようげ別伝と対で用いられることが多い。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

不立文字
ふりゅうもんじ

禅宗の場を表す語の一つで、禅の悟りの内容は文字やことばで伝えられるものでないことをいう。中国の翻訳仏教や学問仏教を批判し、実践仏教を主張した禅宗の特色を示す。教えを心から心に伝える意の教外別伝(きょうげべつでん)や以心伝心の語と連結して使用されることが多い。唐代の『都序(とじょ)』などでは達磨(だるま)のことばとする。「教外別伝、不立文字、直指人心(じきしにんしん)、見性成仏(けんしょうじょうぶつ)」の四句は宋(そう)代の『祖庭事苑(そていじえん)』に最初に表れる。文字への執着を破って真実に入ることを説いた大乗経典の『大般若経(だいはんにゃきょう)』や『楞伽経(りょうがきょう)』などの「不説一字」の思想を承(う)けて、禅宗で強調する。[石井修道]

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