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五衣 いつつぎぬ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

五衣
いつつぎぬ

平安時代後期に始る女房装束の下重ねの5枚の衣 (きぬ) 。唐衣 (からぎぬ) ,表衣 (うわぎ) の下,単 (ひとえ) の上に着る (うちき) で,ときには 15枚から 20枚も重ねられたが,平安末期から5枚に定まった。

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デジタル大辞泉の解説

いつ‐ぎぬ【五衣】

平安時代の男子が用いた朝服のひとそろい。袍(うえのきぬ)・半臂(はんぴ)・下襲(したがさね)・衵(あこめ)または引倍木(ひきへぎ)・単(ひとえ)の五つ。

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百科事典マイペディアの解説

五衣【いつつぎぬ】

十二単(ひとえ)の中心をなす重袿(かさねうちぎ)の名称。初めは数にきまりがなく,8枚,10枚,15枚と重ねたが,のち5枚ときまり,五衣と称した。袖(そで)口,衿(えり),裾(すそ)の色目は,同色の濃淡を匂(におい),白をまじえて薄様(うすよう),同系のものを村濃(むらご)といい,異色の場合はたとえば白,紅,蘇芳(すおう),濃蘇芳を梅重ねというように配色がきまっていた。
→関連項目打衣

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世界大百科事典 第2版の解説

いつつぎぬ【五衣】

十二単(じゆうにひとえ)の中の重ね袿(うちき)の一つの名称。平安時代の中ごろから宮廷の女房たちに唐衣裳(からぎぬも)をつけたいわゆる十二単の姿ができたが,この中で唐衣裳をのぞいた袿の数は不定であって,晴れの儀式などには15枚も20枚も重ねることがあった。しかし平安末から鎌倉時代にかけて十二単の着装法も一定型ができて,重ね袿の数は5枚と定まり,これを五衣と称したのである。五衣は十二単の中でも主要の部を占めるから,その地質には綾織物が用いられ,地紋にも四季草花の折枝をはじめ立涌(たてわく)も多く,色には蘇芳(すおう),薄色,蒲萄(えび),萌黄(もえぎ)などがあり,また匂(におい),薄様(うすよう),むらごなどの重ねもあった。

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大辞林 第三版の解説

いつぎぬ【五衣】

平安時代、男子が参内するときの正式の装束。袍うえのきぬ・下襲したがさね・半臂はんぴ・単ひとえ・引倍木ひきへぎの五種でひとそろい。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

五衣
いつつぎぬ

公家(くげ)女子衣服の一種。俗に十二単(ひとえ)といわれる女房装束や小袿(こうちぎ)装束の内衣。五領襲(かさ)ねて組み合わせた袿のこと。元来、襲ねる枚数に規定はなかったが、平安時代末ごろより五領が適当となり、それを五衣とよぶようになった。この五領の配色に趣向をこらし、五領同色にしたもの、襲ねる袿の上から順次、色目を濃くしたり淡くしたりした「匂(にお)い」、うち二領を白にした「薄様(うすよう)」、また五領各異色の組合せにしたものなど、いろいろな襲ね色目のものが用いられた。[高田倭男]

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世界大百科事典内の五衣の言及

【袿】より

…王朝時代の女房の感覚が,これを発達せしめたのであった。この重ね袿も,後世には5枚に定められ,五衣(いつつぎぬ)と呼ばれるようになった。物具姿(もののぐすがた)(いわゆる十二単)は,唐衣(からぎぬ),裳(も),表着,打衣(うちぎぬ),それに袿と袴と単とを着たものであるが,この正装に対して,ただ袿と袴と単とだけの袿袴(けいこ)という略装が平安中期(10世紀末)に広く行われるようになった。…

【十二単】より

…領巾は紗や薄絹の長い肩かけ,裙帯は紕帯(そえおび)のことで腰の左右に長く垂らす飾りの細帯,釵子は簪(かんざし)。平安時代末期より重ねの袿は五領が適当として五衣(いつつぎぬ)と称した。鎌倉時代以降,公家服装の簡略化とともに,朝廷においても平常は十二単を着ず,儀式の時のみ着用した。…

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