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京人形(読み)きょうにんぎょう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

京人形
きょうにんぎょう

歌舞伎舞踊曲。常磐津長唄の掛合。弘化4 (1847) 年江戸河原崎座で『時翫雛浅草八景 (しきのひなあさくさはっけい) 』2番目大切として演じられた人形尽しの所作事の一つ。3世桜田治助作,4世岸沢式佐・2世杵屋勝五郎作曲,藤間大助ほか振付。左甚五郎を4世中村歌右衛門,人形役を4世尾上梅幸がつとめた。初演時には『おやま人形』と呼ばれ,のちに『人形』『左甚五郎』『左小刀』などと呼ばれるようになった。左甚五郎が,惚れた傾城の姿を人形に彫り上げると,それに魂が宿って踊りだす趣向で,全体の構成はお家騒動に仕組んである。のち万延1 (1860) 年には,2世河竹新七 (河竹黙阿弥) による改作『拙腕左彫物 (およばぬうでひだりのほりもの) 』が江戸市村座で4世市川小団次により上演された。

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世界大百科事典 第2版の解説

きょうにんぎょう【京人形】

歌舞伎舞踊。常磐津。《左小刀》《左甚五郎》とも通称する。本名題《箱入あやめ木偶(にんぎよう)》。1843年(天保14)5月江戸市村座初演。左甚五郎を4世中村歌右衛門,京人形を12世市村羽左衛門ほか。作詞桜田治助。作曲4世岸沢式佐。振付西川巳之助,西川芳三郎。お家騒動物の大切(おおぎり)所作事で,ほれた傾城(けいせい)の姿を甚五郎が人形に彫ると,人形に魂が入って甚五郎の動きをまねして動き出すという趣向の踊り。

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大辞林 第三版の解説

きょうにんぎょう【京人形】

京都で作られた人形。鴨川かもがわ人形・嵯峨さが人形・御所人形などがある。狭義には、少女のおかっぱ姿をかたどった人形で、着衣を別に作って着せるもの。
常磐津ときわず・長唄で、人形に魂が入って踊りだすという趣向をもつ舞踊・音曲の名称。

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事典 日本の地域ブランド・名産品の解説

京人形[人形・玩具]
きょうにんぎょう

近畿地方、京都府の地域ブランド。
京都産の人形。平安時代、貴族の子どもたちの遊び道具であったひいな人形が起源だといわれる。日本は人形の宝庫で、京都を中心として発展してきた。京人形とは、高級な衣裳着人形の総称。ひな人形五月人形・御所人形・市松人形・風俗人形に大別され、頭・髪付・手足・小道具・着付けなど製作工程が細かく分業化されている。1986(昭和61)年3月、通商産業大臣(現・経済産業大臣)によって国の伝統的工芸品に指定。2006(平成18)年11月、特許庁地域団体商標に登録された。商標登録番号は第5003858号。地域団体商標の権利者は、京人形商工業協同組合。

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世界大百科事典内の京人形の言及

【衣装人形】より

…後者は着付人形とも呼ばれ,ふつうにはこの制作法によるものが多い。東京,京都,名古屋などが主産地で,京都でつくられるものを京人形と呼んでいる。布製のマスクを用いたフランス人形式のものも含まれている。…

※「京人形」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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