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今体詩 きんたいしjìn tǐ shī

世界大百科事典 第2版の解説

きんたいし【今体詩 jìn tǐ shī】

中国古典詩の一詩体で,古詩,もしくは古体詩と対立する。近体詩(きんたいし)ともいう。近体,今体とは近代,現代の詩体の意で,古体より遅れて唐代初期に完成し,唐代の称呼が固定したものである。平仄(ひようそく)の対立にもとづく厳密な,均整のとれた韻律を特色とする。一首の句数により,4句の絶句,8句の律詩,12句以上の排律もしくは長律がある。絶句,律詩には五言,六言,七言,排律には五言がある。 古代中国においては,中国人には四声平仄の自覚がなかったから,詩の韻律においても,平仄の組合せに関心を払うことがなかったが,六朝(りくちよう)の中期より,四声の存在と,四声の組合せが韻律上,重要な意味を持つことが知られ,詩人たちはきそって四声と韻律との関係を研究した。

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世界大百科事典内の今体詩の言及

【韻律】より


【詩歌と韻律】
 文を形づくる音韻の配列に一定の人為的な規則を設け,これによって律動感や音の響き合いなど,聴覚上の美感をもたらそうとすることは,古くから行われていた。こうした規則の総体を韻律と呼ぶ。遠い古代にはこの規則は歌謡や宗教上の典礼などに,なかば無意識に行われていたものと思われるが,文芸上の美がしだいに意識されるようになるにつれて,韻律の規則も精密に意識化され,ついにはその規則性それ自体が一つの美的価値とみなされるに至った。…

【中国文学】より


[唐詩の極盛]
 詩の韻律については,沈約らの説を継承し,さらに細かい分析が進められた。その結果,今(近)体詩(律詩と絶句)の制作に関するいくつかの規則は7世紀(いわゆる〈初唐〉期)にまず確定した。律詩(8句)の中心部の4句が,厳密な対句をなすことを必須の条件とするなども,このころ定まった。…

※「今体詩」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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