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詩の行末の音節が一致していることを脚韻を踏むという。定型詩には、連続して踏んだり、交互に踏んだりなど、さまざまな脚韻構成が用いられる。脚韻には完全韻と不完全韻とがある。完全韻のうち、行末の強勢のある音節が一致しているものを男性韻masculine rhymeとよび、雄渾(ゆうこん)な調子を表し、行末の音節に強勢がない場合を女性韻feminine rhymeとよび、優雅な調子を表すのに使われる(例、男性韻――scan/man、女性韻――móuntain/fóuntain)。不完全韻のうちには、行末の音節のうち母音だけ一致したものを母韻assonanceとよび、子音だけ一致したものを子韻consonantal rhymeとよぶ(例、母韻――tide/mine、子韻――set/sleet)。ほかにもさまざまな近似韻があるが、それらは複雑な効果をねらって用いられる。英詩では行末の音節がその前の子音まで同一なものを同音韻とよび、完全韻には含めない(例、site/sight)。
[新倉俊一]
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…また,こうした音脚の概念を離れて,実際の発声の上からもっと大きな音群を単位としてリズムを測ろうとする考え方もある。 韻の代表的なものは脚韻であり,各行の末尾に同一もしくは類似の音韻を配置して互いに響き合わせ,また次に来るべき行末音をひそかに予想させる技法をいう。西欧や中国の詩歌は伝統的にこの脚韻を踏み,その技法も精密化しているが,日本では詩人たちのさまざまな試みにもかかわらず一般化していない。…
※「脚韻」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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