付合契約(読み)ふごうけいやく(英語表記)contrat d'adhésion

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

付合契約
ふごうけいやく
contrat d'adhésion

契約に際して,両当事者が契約内容について個別に協議することなく,一方の当事者が,あらかじめ定めた契約内容にただ機械的に従うことによってのみ成立する契約。各種の保険契約電気水道ガスなどの供給契約運送契約などは,ほとんど付合契約となっている (→普通契約条款 ) 。一般大衆は上記のような契約締結の際には,契約内容を協議することもなく,かつ契約を締結するか否かの自由もほとんどないまま,事実上契約の締結を強制されるため,契約内容の合理性を確保するために国家的監督が必要で,公共料金や運賃などは契約条項に関する監督官庁の認可制がとられ,契約内容が国家によって規制されてきている。 (→サレーユ )

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世界大百科事典 第2版の解説

ふごうけいやく【付合契約】

契約当事者の一方(事業者)が多数の契約を画一的に迅速に処理するため,あらかじめ一方的に契約条件を定め(営業上の多数の取引に用いるため,あらかじめ定められた契約条件を普通契約約款とか普通取引約款という),この契約条件に契約の相手方は無留保で従う(付合,付従,従属)形で契約を締結するほかないような実質を有するに至った契約。付従契約ともいう。航空機,鉄道,バス,船舶などによる運送,電気,ガス,水道などの供給,保険,銀行預金や住宅ローン,ホテルでの宿泊,パック旅行,マンションの賃貸借や分譲,建築請負,自動車売買,社債・株式の募集などから日常生活品の購買に至るまで,多くの領域に存在している(労働者の雇用についても付合契約が存在するが,これについては〈就業規則〉の項を参照)。

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大辞林 第三版の解説

ふごうけいやく【付合契約】

契約の内容があらかじめ当事者の一方によって決定されており、他方はそれ以外に契約内容を決定する自由をもたない契約。電気・ガス・水道の供給契約、運送契約、保険契約など。付従契約。

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世界大百科事典内の付合契約の言及

【公企業】より


[公企業の利用関係]
 公企業の利用関係は契約関係であって,企業者と利用者の契約によって成立する。その特質の一つは,利用条件が法令や供給規程などによって定型化されていることである(付従契約・付合契約)。供給規程について認可制が採用されていることもある。…

※「付合契約」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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