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企業間信用 きぎょうかんしんようtrade credit

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

企業間信用
きぎょうかんしんよう
trade credit

企業間の商品販売に伴う代金の支払いを,ただちに現金で行わず,ある一定期間の猶予をおいて行うことから生じる債権債務の関係。信用取引の種類によって,売掛金買掛金および受取手形支払手形などの債権,債務が発生する。日本では企業系列化と密接な結びつきをもっているが,最近は取引の複雑化に伴って企業間の信用供与の範囲が広がっている。

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デジタル大辞泉の解説

きぎょうかん‐しんよう〔キゲフカン‐〕【企業間信用】

取引関係にある企業相互間における資金の貸借。売り手側では受取手形売掛金など、買い手側では支払手形買掛金などとして計上される。

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世界大百科事典 第2版の解説

きぎょうかんしんよう【企業間信用 trade credit】

ある企業が他の企業から財貨・サービスを購入しながら,ただちに代金を支払うことをせず,手形振出しを支払にかえることがある。この場合に,企業間信用が生じる。なぜなら売手の企業は,財貨・サービスを売り渡してから手形が落ちるまで買手の企業に信用を与えていることになるからである。売手の企業は代金分だけ売上債権(売掛金・受取手形)をもち,買手の企業は買入債務(買掛金・買入手形)をもつことになる(売掛債権買掛債務)。

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大辞林 第三版の解説

きぎょうかんしんよう【企業間信用】

手形・買掛金・未払金などの形態で行われる企業相互間の貸し借り。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

企業間信用
きぎょうかんしんよう
Trade credit

金融機関以外の事業会社相互間の商品・サービスの取引において現金による即時決済ではなく、掛売り、手形決済などの手段で買い手企業の代金支払いを一時的に繰り延べて一定期間後に代金の支払いが行われ、その間は企業相互間で信用が授受される金融取引。買い手企業にとって買掛金、支払手形の形をとり、売り手企業では売掛金、受取手形となる。売り手企業は金融機関より取引先について精度の高い信用情報や在庫処理能力、返済能力をもち、与信を通じて信用リスクは高いが大きな需要をもつ取引先への販売を拡大し、支払いの取引費用を削減しうる。大企業と比べて財務内容が脆弱(ぜいじゃく)で、株式や社債、コマーシャルペーパー(CP)などの発行による代替的な資金調達が非常に限られている中小企業にとって、金融機関借入れと並ぶきわめて重要な短期の資金調達方法であり、金融機関から円滑な借入れができない場合、代替的で有力な資金調達手段となる。金融機関借入れが少ない企業や手元流動性が低くて短期資金に余裕がない企業ほど多い。景気が悪化して資金不足になると手形の支払期限を長くする結果、増大していくから、景気の一つのバロメーターである。
 中小企業では、売掛金と受取手形が総資産の約2割、流動資産の約4割を占め、買掛金と支払手形は短期借入金を上回って総債務の約2割となり、資金調達上欠かせない存在である。しかし、その割合は近年低下しており、総資産比で1991年(平成3)の22.7%から2005年に15.6%になった。内訳として買掛金の割合はほぼ横ばいで推移しているが、手形の交換金額と枚数の減少を反映して支払手形の割合が同時期に12.2%から5.7%にまで急落している。支払手形は信用力の向上や手形の事務処理負担の削減を目ざして、今後も減少する傾向にある。[金子邦彦]

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