傔仗(読み)ケンジョウ

デジタル大辞泉 「傔仗」の意味・読み・例文・類語

けん‐じょう〔‐ヂヤウ〕【××仗】

律令制で、辺境にある官人朝廷から給付された護衛武官総管節度使按察使あぜち鎮守府将軍大宰帥だざいのそち大宰大弐陸奥出羽国司などに給付された。

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精選版 日本国語大辞典 「傔仗」の意味・読み・例文・類語

けん‐じょう‥ヂャウ【&JIS87C2;仗】

  1. 〘 名詞 〙 奈良時代、辺境の国、あるいは軍事的要地に赴任した官人に朝廷から給された警衛の官。総管、節度使、按察使(あぜち)、鎮守府将軍、大宰帥、大弐、三関国国守、陸奥出羽国守などに与えられた。
    1. [初出の実例]「勅。大宰府帥大弐。并三関及尾張守等。始給傔仗、其員」(出典続日本紀和銅元年(708)三月乙卯)

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改訂新版 世界大百科事典 「傔仗」の意味・わかりやすい解説

傔仗 (けんじょう)

律令制下に辺要など重要地域の地方長官などを兵器を帯びて護衛した下級職員。その処遇史生(ししよう)に準じ,式部省の権限で給された。給される職種や人数は時代により異なるが,708年(和銅1)に大宰帥に8人,大弐・尾張守に4人,三関国の国守に2人が初めて給され,ついで近江守にも2人が給された。陸奥守に給されたのもこのころか。731年(天平3)には,臨時に置かれた大惣管・副惣管にも給され,のち出羽守陸奥出羽按察使(あぜち),鎮守将軍にも給された。
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