元結(読み)げんけつ

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

元結(中国の詩人)
げんけつ
(719―772)

中国、中唐初期の詩人。字(あざな)は次山(じざん)。魯(ろ)県(河南省魯山県)の出身。754年(天宝13)の進士。安禄山(あんろくざん)の乱勃発(ぼっぱつ)ののち、759年(乾元2)に右金吾兵曹参軍(うきんごへいそうさんぐん)となった。763年(広徳1)道州(湖南省道県)刺史となり、さらに768年(大暦3)に容州(広西チワン族自治区北流県)刺史に移った。表現の美しさのみを重視する一部の風潮に反対し、古代の素朴な文体によって人の道を述べることを主張して、中唐の韓愈(かんゆ)、柳宗元(りゅうそうげん)らによる古文運動の先駆的役割を果たした。騒乱の後の疲弊した民衆に、さらに重税の追い打ちをかける政治のあり方を、刺史の立場から批判した古詩「舂陵行(しょうりょうこう)」「賊退きて官吏に示す」が知られる。『元次山集』10巻がある。[市川桃子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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