免責(読み)めんせき(英語表記)discharge

翻訳|discharge

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

免責
めんせき
discharge

法文上個々の債務の弁済責任れる意味で用いられる場合もあるが (たとえば民法 442,443) ,特に破産終結後,破産者が一般的に既存の債務につき債権者からの追及を免れることができることをいう。免責を許可する立法主義が免責主義であり,非免責主義に対する。免責を認めるのは,破産は破産者の責任というより,経済情勢の変動による犠牲であるとの認識から,破産を経た破産者に従前の破産債権の負担を免れさせようとするのである。英米破産法にみられる特色であり,ドイツ法系の非免責主義に対する。日本では,昭和 27年法律 173号による破産法の一部改正により免責主義を採用したが (破産法 366条の2~20) ,なお他の法令によって破産者はその公,私権上に制限を受けており (民法 846条4号,852,1009,弁護士法6条5項,公証人法 14条2号など) ,その限度では懲戒的性格をもつ非免責主義的色彩が残っている。

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デジタル大辞泉の解説

めん‐せき【免責】

[名](スル)
責任を免じること。責任を問われるのを免れること。「過失を問われず免責される」
債務者債務を免れること。

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損害保険用語集の解説

免責

保険金が支払われない場合のことをいいます。保険会社は保険事故が発生した場合には、保険契約に基づいて保険金支払の義務を負いますが、特定の事項が生じたときは例外としてその義務を免れることになっています。例えば、戦争その他の変乱によって生じた事故、保険契約者等が自ら招いた事故、地震・噴火・津波等による事故などです。

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大辞林 第三版の解説

めんせき【免責】

( 名 ) スル
責任を問われるのを免れること。
債務者が債務の全部または一部を免れること。

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世界大百科事典内の免責の言及

【破産】より

…同法は,商法典から独立した法典となり,商人・非商人の区別なく破産を認める一般破産主義を採用し,支払不能を破産原因とするなど,ドイツ法的色彩の強いものとなった。その後,第2次大戦後の52年,アメリカ法の影響を受けて,ヨーロッパ大陸では知られていなかった〈免責〉(後述)の制度が導入された(免責を認める立法主義を免責主義という)。ここに至って日本の破産法は,当初の商人社会における制裁・懲戒の制度から,一般の取引社会全体の中で債務者を救済する制度へと大きく変容した。…

【免除】より

…たとえば加害者が複数いる不法行為において,加害者の一人から一定金額の損害賠償金を得た場合に,その者に対してはそれ以上責任を追及しないという趣旨で免除が行われたり,また,多数回にわたって分割弁済する内容の債務の場合に,債務者が資力に乏しいにもかかわらず誠実に弁済を継続した場合に,恩恵的に残額について免除が行われたりする。なお,債務者が破産した場合に,債務者の全財産をもってしてもなお弁済できない債務については,裁判所がその弁済を不要とすることができ,これによって債務は消滅するけれども,これは債権者の意思によるものではないので,免除ではなく,とくに免責と呼ばれる(破産法366条ノ2)。【栗田 哲男】。…

※「免責」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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