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全身性エリテマトーデス ゼンシンセイエリテマトーデス

デジタル大辞泉の解説

ぜんしんせい‐エリテマトーデス【全身性エリテマトーデス】

膠原病(こうげんびょう)の一種。関節の痛みや、鼻を中心に両ほおにかけて現れる紅斑が特徴的であるが、全身の臓器に炎症が起こるために症状はさまざま。若い女性に多い。厚生労働省特定疾患に指定。紅斑性狼瘡(ろうそう)。ループス。SLE(systemic lupus erythematosus)。

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百科事典マイペディアの解説

全身性エリテマトーデス【ぜんしんせいエリテマトーデス】

顔や手と同時に,全身の臓器にも炎症とともに紅斑が生じる病気。膠原(こうげん)病の一つで厚生省難病に指定されている。脱毛,レイノー現象(レイノー病),手足のしびれなどの末梢神経障害,関節痛,ループス肺炎,ループス腎炎,心膜炎,胸膜炎など多彩な症状が現れるが,半数以上に鼻を中心にした蝶型紅斑が出現し,診断の手がかりとなっている。
→関連項目巨大結腸症自己免疫

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家庭医学館の解説

ぜんしんせいえりてまとーです【全身性エリテマトーデス】

 全身性エリテマトーデスは厚生省(現厚生労働省)の特定疾患(とくていしっかん)(難病(なんびょう))に指定されており、治療費の自己負担の大部分は、公費で支払われます。

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大辞林 第三版の解説

ぜんしんせいエリテマトーデス【全身性エリテマトーデス】

膠原病こうげんびようの中の代表的な病気。二〇~四〇歳の女性に好発。発熱に伴って顔や四肢に特徴のある紅斑や、筋肉痛・関節痛・脱毛・レイノー症状などが見られ、心臓や腎臓、神経系などがおかされる。紅斑性狼瘡。 SLE 。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

全身性エリテマトーデス
ぜんしんせいえりてまとーです
systemic lupus erythematosus

エリテマトーデスは紅斑性狼瘡(こうはんせいろうそう)ともよばれ、いろいろな臓器が冒される全身性エリテマトーデス(略称SLE)と、おもに皮膚に病変がみられる円板状エリテマトーデス(DLE)に分けられ、両者間にはさまざまな移行型がある。SLEは特定疾患(難病)に指定されている。
 SLEは女性に多い(男性の約10倍)病気であり、とくに妊娠可能な若い年齢に目だつ。原因は不明であるが、免疫異常によることは確かで、感染症、紫外線(日光)、心身のストレス、妊娠・出産、ある種の薬剤(ヒドララジンなどの降圧剤やプロカインアミドなどの抗不整脈剤など)が誘因となる。患者の家族には、このほかの膠原(こうげん)病や自己免疫疾患にかかっている人があり、体質の遺伝も考えられている。
 症状は多種多様で、初発症状としては関節や筋肉の痛みがもっとも多く、発熱を伴い、顔面の蝶(ちょう)形紅斑などの皮膚症状やタンパク尿などの腎(じん)症状もみられる。このほか、胸膜炎や肺炎などの呼吸器症状、心膜炎や心筋炎などの心症状、てんかん様のけいれん発作や多発神経炎などの神経障害などもみられる。
 診断上もっとも重要なことは抗核抗体の証明である。これは自己免疫疾患にみられる血中自己抗体の一種で、細胞核の成分に対する抗体をいい、蛍光抗体法による検査でほとんど100%陽性を示す。この抗体は強皮症やリウマチ様関節炎などでも陽性を示すので、診断は臨床症状とともに総合的な判断を行う必要がある。
 治療には副腎皮質ホルモン剤(ステロイド剤)や免疫抑制剤などが使われる。また、誘因を避けることも必要である。寛解と増悪を繰り返し、慢性に経過するものが多く、以前ほど予後は悪くないが、強い腎障害、神経障害、心筋障害がある場合はとくに注意を要する。[高橋昭三]

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世界大百科事典内の全身性エリテマトーデスの言及

【エリテマトーデス】より

…症状として特徴的紅斑が皮膚表面に出るために,エリテマトーデス(紅斑症,紅斑性狼瘡(ろうそう))といわれている。全身的に多臓器の病変を示す全身性エリテマトーデスsystemic lupus erythematodes(SLEと略される)と,病変が皮膚に限られる円板状エリテマトーデスdiscoid lupus erythematodes(DLEと略される)との二つが区別されている。DLEからSLEに移行することも多く,両者は本質的に同じ疾患と考えられる。…

【膠原病】より

…1941年にクレンペラーP.Klempererが提唱した疾患。病理学的に結合組織にフィブリノイドfibrinoid変性がみられる疾患という定義がなされ,全身性エリテマトーデス,慢性関節リウマチ皮膚筋炎または多発筋炎,強皮症(全身性進行性硬化症),結節性動脈周囲炎,リウマチ熱の6疾患が代表的な膠原病とされた。その後,病理学的にもフィブリノイド変性という概念がきわめてあいまいなものであり,膠原繊維にのみ変化がおこるものではないところから,結合織疾患connective tissue diseaseとよぶほうが正しいとされ,国際的にはそのようによばれることが多い。…

※「全身性エリテマトーデス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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