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公司(読み)コウシ

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

公司
こんす

中国において「会社」を意味する語。独立した財産をもち、法に従った経営の自主と独立採算の責任を負う法人格をもつ企業組織。その具体的形態を定めた中華人民共和国公法(会社法)は、経済の改革開放に対応してまず1993年の全国人民代表大会(全人代)で採択され、2005年の改正を経て2006年から施行された。
 公司法で定める公司(会社)は、股(こひん)有限公司(株式会社)と有限責任公司(有限会社)である。代表的企業形態である股有限公司は、股東大会(株主総会)の下に董事会(とうじかい)(取締役会)と監事会(監査役会)をもつ三権分立型の企業統治をとり、その限りでは日本の監査役設置会社に似ているが、董事会は委員会を置く点で委員会設置会社に類似し、監事会は株主・従業員代表を含む点でドイツの株式会社に似ている。董事会には董事長(会長・代表取締役)が置かれ、董事会の下に総経理(社長)がいて業務執行にあたる。
 上場会社の股票(株券)は、上海(シャンハイ)、深(しんせん/シェンチェン)、香港(ホンコン)の3証券取引所で売買される。前2者での売買は、人民元建てのA株と米ドル建て(上海)・香港ドル建て(深)のB株の区分があり、A株の売買は中国人に限られ、外国人は適格外国機関投資家(特定の条件でA株の売買を認可された外国の証券会社等)を通じてしか売買できない。香港ドル建ての香港では売買は自由であるが、中国本土企業の株式はH株、実態は中国本土企業であるが香港で法人登記をしている企業の株式をレッドチップとよぶ。
 公司の用語は、清国(しんこく)の商部奏定商律(1903)を端緒とするが、中華民国の公司法、中華人民共和国の私営企業暫行条例(1950)を経て現在の形になった。この間にその含意は、合股(ごうこ)(人的組合)から私営企業全般をさすように変化し、現在の公司法で現代的会社の形態が確定した。[森本三男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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