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内観 ないかんintrospection

翻訳|introspection

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

内観
ないかん
introspection

内省ともいう。心または精神を支配する法則を見出すため,自分自身でおのれの心または精神の働きを観察する過程。イギリスの連想学派や実験心理学の先駆者たち,特に W.ブント,O.キュルペ,E.B.ティチェナー,さらに意識作用を重視する F.ブレンターノにとっては,この内観は心理学の主要な方法であった。しかし 1920年頃から客観的,科学的心理学者,特にアメリカの行動主義者によって内観法は拒否され,内観という用語も心理学では用いられなくなった。しかし知覚などの現象を記述するため,刺激と意識的事象との関係,または意識事象相互の関係を決めるため,さらに患者を診療するため精神医学者や精神分析学者によって使われている。

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デジタル大辞泉の解説

ない‐かん〔‐クワン〕【内観】

[名](スル)
仏語。内省して自己の仏性・仏身などを観じること。観心(かんじん)。
introspection》心理学で、自分の意識やその状態をみずから観察すること。内省自己観察

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百科事典マイペディアの解説

内観【ないかん】

一般には,自分の意識している状況を内面的に観察すること。〈内省〉ともいい,英語introspection,ドイツ語Selbstbeobachtungなどの訳。心理学では知覚の内容,感覚の状況,感情状態等を実験的・計画的に,かつ他の事象と関連的に観察する科学的経験を指す。

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世界大百科事典 第2版の解説

ないかん【内観 introspection】

内省ともいい,みずからの意識体験をみずから観察すること。本来意識体験は私的な性格をもつものであり,自己観察によってしか観察されえないものである。ブントやティチナーの心理学は意識の構成要素やその属性を明らかにするために内観を唯一の方法とした(構成心理学)。しかし心的生活は意識体験のみでないこと,乳幼児は意識体験を正確に言語報告できないこと,内観によって得られる資料に客観性,公共性が欠けることなど限界があり,行動主義心理学の隆盛下では内観による研究は著しく減少した。

ないかん【内観 nèi guān】

中国で行われた道教の観想法の一つ。内視,存視,存想ともいう。道教では,身体諸器官には天上の神々の分身である体内神が宿って生命活動を維持統括しており,死は体内神の身体からの離脱によると考えた。そこで,体内神の名字をとなえ,その服色姿形を観想することで体内諸神との交感を果たし,その離脱を防いで不死を実現しようとする内観法が行われた。その代表的経典としては《黄庭内景経》がある。【麦谷 邦夫】

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大辞林 第三版の解説

ないかん【内観】

( 名 ) スル
〘仏〙 精神を集中して自分の心を観ずることによって、自己の内部にある真理や自己の真実の姿を知ろうとする瞑想による修行法。観心かんじん
自己の内面を見つめ、そこにあるものを探求すること。内省。
〘心〙 〔introspection〕 自分自身の心の動き・状態を自分で観察すること。自己観察。内省。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

内観
ないかん
introspection

心理学の研究法の一つ。フランスの哲学者デカルトが物質と精神の二元論をたてて、物質の研究法は外部観察であり、精神の研究法は内観(内部観察)であると主張して以来定着したもので、内省、自己観察ともいう。現在進行中の心的過程を観察する同時的内観と、あとから想起する追想的内観とに分けることができる。ドイツのブントの構成主義やウュルツブルク学派は内観法を重視したが、アメリカのB・ワトソンの行動主義は、被験者の心的過程(意識)は実験者が客観的に観察しえないものだという理由で、科学的心理学の対象から除外した。しかし、主観的な意識は内観しうるものであり、言語報告によって公共的な研究の素材になりうるものであるから、これを除外するのは心理学的研究の領域を自ら狭めることになる。現象学的研究はもちろん、社会心理学、臨床心理学などの領域でも、被験者の内観による情報を求めることが多く、近ごろでは意識のさまざまな状態そのものが研究の対象になっている。[宇津木保]

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世界大百科事典内の内観の言及

【内観】より

…本来意識体験は私的な性格をもつものであり,自己観察によってしか観察されえないものである。ブントやティチナーの心理学は意識の構成要素やその属性を明らかにするために内観を唯一の方法とした(構成心理学)。しかし心的生活は意識体験のみでないこと,乳幼児は意識体験を正確に言語報告できないこと,内観によって得られる資料に客観性,公共性が欠けることなど限界があり,行動主義心理学の隆盛下では内観による研究は著しく減少した。…

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