デジタル大辞泉
「寂寞」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
Sponserd by 
せき‐ばく【寂寞】
- 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙 ひっそりとしてものさびしいさま。寂歴。じゃくまく。
- [初出の実例]「寂寞精禅処。俄為二積草
一」(出典:懐風藻(751)和藤江守詠裨叡山先考之旧禅処柳樹之作〈麻田陽春〉) - 「声のみ高き深山辺(みやまべ)は、寂寞(セキバク)として物もなし」(出典:読本・椿説弓張月(1807‐11)残)
- [その他の文献]〔楚辞‐遠遊〕
じゃく‐まく【寂寞】
- 〘 名詞 〙 ( 形動ナリ・タリ ) ( 「じゃく」「まく」はそれぞれ「寂」「寞」の呉音 ) ひっそりとしてものさびしいこと。また、そのさま。せきばく。
- [初出の実例]「寂まく音せぬ山寺に、法華経誦して僧居たり」(出典:梁塵秘抄(1179頃)二)
- 「佳景寂寞(じゃくまく)として心すみ行のみおぼゆ」(出典:俳諧・奥の細道(1693‐94頃)立石寺)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
Sponserd by 
世界大百科事典(旧版)内の寂寞の言及
【マチャード】より
…19世紀末および20世紀初めのマドリード,パリでボヘミアン的生活を送り,〈98年世代〉〈[モデルニスモ]〉の作家,知識人に接する。処女詩集《寂寞(せきばく)》(1903)とその改訂増補版《寂寞,回廊,その他の詩》(1907)には,モデルニスモ的なイメージもみられるが,基調はじみでかげりを帯び,形式や感覚を重視する[R.ダリオ]らとは異なる内観的態度がすでに現れている。通底するテーマは〈時間〉〈記憶〉で,彼のすべての作品に響く〈時計の音〉は容赦なく流れゆく時間の暗喩であり,その音から逃れうる唯一の手段は〈夢みること〉である。…
※「寂寞」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
Sponserd by 