出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
鎌倉後期の歌人。藤原為家の晩年の子。母は阿仏(あぶつ)。今日も残る冷泉家の祖。異母兄為氏と播磨(はりま)の細川庄(しょう)の相続を争ったことは『十六夜(いざよい)日記』その他で名高い。歌壇的にも為氏・為世(ためよ)の二条家とは疎遠で、伏見(ふしみ)院と為兼(ためかね)を中心とする京極(きょうごく)派に近づき、為兼佐渡配流(1298~1303)の前後、同派の歌合(うたあわせ)にたびたび参加しているが、歌道家の者としていちおう独自の立場をもち、『玉葉集』の撰者(せんじゃ)を望んで1310年(延慶3)に為世と為兼が争った(延慶(えんけい)訴陳)ときには、彼も撰者を望んだ。しかしそれはかなわず、母の開拓した地盤の関東を本拠として鎌倉歌壇の指導者と仰がれて終わった。嘉暦(かりゃく)3年7月17日没。鎌倉歌壇の詠を集めた『拾遺風体(しゅういふうてい)集』や『柳風抄』は彼の撰らしく、『夫木(ふぼく)和歌抄』は門人藤原長清に撰(えら)ばせたとみられる。時宗(じしゅう)二祖他阿真教(たあしんきょう)も歌の門弟で夢窓疎石(むそうそせき)とも歌の交わりがあった。家集『藤谷(とうこく)和歌集』は後人の撰。歌風は穏健、歌論は自由主義的。連歌の式目もつくったらしい。墓は鎌倉藤谷(ふじがやつ)の浄光明寺にある。
花かをり月霞む夜の手枕(たまくら)に短き夢ぞなほ別れゆく
[福田秀一]
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(渡部泰明)
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