六巻六冊 赤松宗旦著 二世葛飾北斎ほか画
成立 安政二年
分類 地誌
写本 国会図書館ほか
版本 内閣文庫ほか
解説 下総国布川(現北相馬郡利根町)の医師初代赤松宗旦が計画し、二代宗旦がその志をうけて執筆・刊行した。総論として利根川の概観・運輸・天候・物産を巻一に述べ、巻二以降に権現堂川、赤堀川に分れる辺りから筆を起こし、利根川河口の銚子の浦までを記す。沿岸の宿村河岸、渡船、社寺、名所、旧跡、物産、伝説等きわめて詳細。一河川に沿う地域を対象とした地誌では最もすぐれている。八〇枚におよぶ豊富な絵図のうちには地方民衆の生活が描かれたものもあり、本文とともに民俗資料としての価値も高い。
活字本 「利根川図志」(昭和一三年)ほか
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
江戸後期の地誌。下総国(しもうさのくに)布川(ふかわ)(現、茨城県北相馬郡利根町)の医者赤松宗旦(あかまつそうたん)(義知(よしとも))著。6冊。1855年(安政2)の自序がある。出版は1858年ともいうがはっきりしない。上利根川の下流房川の渡(ぼうせんのわたし)(現、埼玉県久喜市と茨城県古河市の間)以下、赤堀川、権現堂川(ごんげんどうがわ)と分かれる所から起筆、中・下利根川の沿岸および両川に流れ入る手賀沼(てがぬま)、印旛沼(いんばぬま)を含め、その近辺の寺社、名所、旧跡、物産、伝説、動植物の生態、自然現象などを川の流れに沿って河口の銚子まで記述。本文中に80点に及ぶ図版も掲載し、一河川に沿う地域を対象とした地誌としてユニークな存在である。『岩波文庫』『茨城県史料 近世地誌編』に所収。
[鈴木暎一]
現茨城県北相馬郡利根町布川の医師,赤松宗旦の著作。利根川流域,ことに中流で江戸川を分かってから以下銚子に至る間の,常陸と下総にかかわる部分の地誌的記述。絵図を多く収め,地方住民の生活や名勝,伝説,風習,社寺の祭りなどの実態を活写している。1855年(安政2)の自序がついている。
執筆者:千葉 徳爾
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
江戸末期の利根川流域の地誌。6巻。医師の赤松義知(宗旦(そうたん))著。赤松は下総国相馬郡布川村(現,茨城県利根町)に生まれ,江戸で学んだ。1854年(安政元)頃に執筆を始め,57年頃の完成といわれる。利根川中・下流域の寺社・名所旧跡・物産・民俗・自然などに関する豊富な内容で,玉蘭斉貞秀・山形素真らによる多くの挿絵を載せる。「岩波文庫」所収。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
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