加計呂麻島(読み)かけろまじま

日本大百科全書(ニッポニカ)「加計呂麻島」の解説

加計呂麻島
かけろまじま

鹿児島県奄美大島(あまみ)の南西大島海峡を隔てて位置する。北緯28度付近にあたる。大島郡瀬戸内町(せとうちちょう)に属する。面積77.39平方キロメートル。周囲が沈水性の地形であるため、湾入や岬の多い複雑な海岸線を示す。島の長軸は北西―東方向。海岸部には低平地が少なく、海面からいきなり山地となる。最高点は弓師岳(ゆみしだけ)で314メートル。大島海峡に面する入り江は水深が深く、両島によって風も遮られるため、台風時の避難港に利用される。地質は大島本島より続く、珪岩(けいがん)、砂岩、粘板岩などが体。小集落が海岸部に点在するが、かつては陸路の交流が少ない孤立状態であったせいか、現在残っている習俗などにそれぞれの特色があり、諸鈍(しょどん)地区の諸鈍芝居は国の重要無形民俗文化財に指定されている。交通は本島の古仁屋(こにや)港との間に定期便がある。ハブの多いことでも知られる。人口1516(2009)。

[塚田公彦]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「加計呂麻島」の解説

加計呂麻島
かけろまじま

鹿児島県南部,奄美大島本島の南西にある島。瀬戸内町に属する。サトウキビ栽培が主産業で,ウシブタ飼育漁業も行なわれる。奄美大島本島との間に大島海峡があり,風景が美しい。一帯奄美群島国立公園に指定されている。最高点は南西端の加崎岳 (321m)。諸鈍(しょどん)地区には平家伝承の民俗芸能といわれる諸鈍芝居(しょどんしばや)が伝わり,国の重要無形民俗文化財。古仁屋とを結ぶ定期船がある。面積 77.15km2。人口 1704 (2000) 。

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精選版 日本国語大辞典「加計呂麻島」の解説

かけろま‐じま【加計呂麻島】

鹿児島県奄美大島の南西方にある島。サトウキビの栽培を主とする農業が中心。佳奇呂麻島。

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世界大百科事典 第2版「加計呂麻島」の解説

かけろまじま【加計呂麻島】

鹿児島県奄美大島の南西方に大島海峡を隔ててある島。大島郡瀬戸内町に属する。面積77.15km2,人口1738(1995)。全島山がちで平野に乏しく,海岸は屈曲に富む典型的なリアス海岸をなす。大島海峡に臨む薩川湾は1920年から第2次大戦終了まで軍港として利用された。作家島尾敏雄が大戦末期特攻隊長をしていた所で,《出発は遂に訪れず》などの小説で有名になった。〈ノロ(祝女)〉の神事や〈諸鈍(しよどん)シバヤ(芝居)〉など古い民俗や風習が残っている。

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