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加速度原理 かそくどげんり acceleration principle

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

加速度原理
かそくどげんり
acceleration principle

消費財需要の増加が,一定の比率で投資財需要の増加をもたらすとする投資理論。消費財需要がふえると,タイムラグをもって投資が増加し,その投資がさらに新たな投資を誘発する。加速度原理はこうした関係をとらえたものであるが,このなかでも加速度原理と乗数理論の統合によって景気変動を理論化した P.A.サミュエルソンの業績が有名。

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デジタル大辞泉の解説

かそくど‐げんり【加速度原理】

投資水準決定に関する経済理論。資本設備と国民所得との間に一定の比率関係が存在すると想定し、消費の増加が資本財に対する需要を呼び起こす波及関係を説明する。1917年にJ=M=クラークによって体系化されたが、その後は乗数理論と組み合わせて、景気循環の分析に用いられることが多くなった。

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百科事典マイペディアの解説

加速度原理【かそくどげんり】

景気変動を説明する理論の一つ。機械・設備に対する需要は,生産物に対する需要が増加して設備が不足してくる場合に生じるという考え方。経済全体についていえば,投資需要Iは産出高Yの増加分ΔYに比例するという関係で定式化される。

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世界大百科事典 第2版の解説

かそくどげんり【加速度原理 acceleration principle】

生産設備に対する投資需要が,生産の水準ではなく,その増分に依存するという関係を,経済学で加速度原理という。たとえば,靴100足を日産するのに製靴機1台が必要なら,日産1万足の工場では,100台の機械が設置されている。機械の耐用年数10年で,その年齢構成が均一なら,100台の1/10にあたる10台が毎年取替期にくる。靴の生産量が不変にとどまれば,製靴機に対する投資需要は補塡(ほてん)投資のための10台分だけである。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

加速度原理
かそくどげんり
acceleration principle

投資がどのような要因によって支配され、どのような形で決定されるかを示す投資関数の一つ。加速度原理は、景気循環の過程において消費財産業よりも資本財産業のほうが変動的であることを説明するために、J・M・クラークにより1917年に体系化され、その後、乗数理論と組み合わせて、景気循環がなぜおこるのかを説明する分析道具として、ハロッドサミュエルソンヒックスらにより理論的発展をみた。
 いま前期から今期にかけての所得増加ΔYがあったとき、今期の投資Iとの関係は、IvΔYによって示される。ここで正の定数vは加速度係数とよばれる。加速度原理の背後には、資本設備Kと所得(あるいは生産量)Yとの間に、KvYという関係が想定されている。投資は資本設備の増加にほかならないからである。加速度係数vは資本係数K/Yである。
 加速度原理に対しては、過剰設備が存在している場合には、所得の増加があっても新投資を必要としないから妥当しないという批判があった。これに対する加速度原理の修正としてはR・M・グッドウィンによる非線形加速度係数が有名である。景気循環の過程において、加速度係数の値が大きくなったり小さくなったりするであろうという非線形加速度係数の考え方を取り入れると、加速度原理はIf(ΔY)(fは単調増加関数)と一般化される。
 しかしなお、加速度原理には投資資金調達の側面からの考慮がなされていないなど、現実の投資を説明するには不十分な点があるとされ、各種の修正が考えられているが、まだ定説をみるに至っていない。[内島敏之]

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世界大百科事典内の加速度原理の言及

【投資】より

…この事実をとらえて,投資が基本的には生産物の需要の変化と密接な関係があるらしいというアイデアにしたがって,投資は需要の変化に加速的に反応誘発されるという一種の経験法則が注目された。これを投資の加速度原理という。さらに,この加速度原理と同一の現象を投資と企業利潤との関係として観察すると,両者の間にかなり密接な関係が見いだされる。…

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