(読み)ム

デジタル大辞泉 「務」の意味・読み・例文・類語

む【務】[漢字項目]

[音](呉) [訓]つとめる つとまる
学習漢字]5年
力を尽くして当たるべき仕事役目。つとめ。つとめる。「医務義務急務業務勤務激務兼務公務債務雑務残務事務執務乗務職務世務せいむ政務責務代務任務服務双務契約
[名のり]かね・ちか・つとむ・つよ・なか・みち

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「務」の読み・字形・画数・意味


常用漢字 11画

[字音] ム・ブ・ボウバウ
[字訓] つとめる・はげむ・つとめ

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は(ぼう)。は矛(ほこ)をあげて人にせまる形。〔説文〕十三下に「趣(おもむ)くなり」とあり、〔玄応音義〕に引いて「趣くこと疾(すみ)やかなり」とする。〔爾雅、釈詁〕〔玉〕に「強(つと)むるなり」とあり、努めてそのことに赴くことをいう。力は耒(すき)の象形で、農耕につとめる意。〔国語、周語上〕「三時には農に務め、一時には武を(なら)ふ」、〔呂覧、上農〕「先づ農民に務む」など、農事に用いるのが本義である。

[訓義]
1. つとめる、農事につとめる、はげむ。
2. はげます、すすめる。
3. つとめ、しごと。
4. おもむく、むかう。
5. ・侮と通じ、あなどる。
6. (ぼう)と通じ、くらい。

[古辞書の訓]
名義抄〕務 ツトム・イソグ・カザル・アナヅル・マツリゴト・イトナム・ツカマツル・コハシ 〔立〕務 イソグ・キハム・ツカサ・コハシ・マツリゴト・シゲシ・オモムク・ツトム・ツカサドル 〔字鏡集〕務 アナヅル・ツカマツリ・ツカサ・マツリゴト・シゲシ・カザル・ツカサドル・オモブク・イトナム・イソグ・ツトム・コハシ

[声系]
〔説文〕に(ぼう)のほか声の字十九を収める。霧を〔説文〕に声の字に作るが、今は務に従う。にも、くらい意がある。

[語系]
務・・鶩・(霧)miuは同声。鶩に疾飛の意があり、霧に霧の意がある。声の字に、その義があるとみるべきである。mong、(夢)・miung、・貿・(冒)muも声義近く、これらもまた一系をなすものであろう。

[熟語]
務勧・務期・務耕・務施・務時・務織務穡・務進・務当・務徳・務農務附・務本
[下接語]
委務・役務・家務・開務・外務・揆務・機務・義務・急務・業務・勤務・軍務・兼務・公務・曠務・国務・細務・債務・作務・雑務・事務・時務・執務・主務・戍務・庶務商務・常務・職務・塵務・枢務・世務・成務・政務・勢務・税務・責務・先務・専務・賤務・曹務・総務・俗務・内務・任務・農務・煩務・繁務・畢務・百務・服務・辺務・法務・本務・民務・余務・要務・吏務・理務・釐務・労務

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