出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
探鉱
たんこう
exploration; prospecting
鉱山,炭田,油田などの開発のため行われるもので,鉱床の発見とその状態の探査を目的としている。鉱床地質調査,トレンチング,試錐探鉱および探鉱坑道による方法,あるいは地化学探鉱,物理探鉱 (→物理探査 ) などがあり,ときにはこれらを組合せて用いることもある。近年,多方面で広く利用されるようになったのが物理探鉱で,これは密度,弾性,熱伝導率,磁力透過度,電気伝導率,放射能など各鉱物,岩石に固有の物理的性質を応用する探鉱法である。これには,重力探鉱,地震探鉱,地熱探鉱,磁気探鉱,電気探鉱,放射能探鉱などがある。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
たん‐こう ‥クヮウ【探鉱】
〘名〙 各種金属・
非金属鉱床や石炭層・石油層などを発見したり、その形や質を明らかにすること。露頭をしらべたり試掘をしたりするなどの通常の地質学的方法の
ほかに、磁力・重力・電気・弾性波などを利用する物理学的探鉱法がある。
※風俗画報‐二三四号(1901)鉱脈「鉱脈は其の露頭及び探鉱等によりて、既に発見したるもののみにても」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
たん‐こう〔‐クワウ〕【探鉱】
金属・非金属鉱床や石炭層・石油鉱床を探り、その位置・形・品位・埋蔵量などを調査すること。通常の地質調査のほか、磁気・電気・重力・地震波などを利用する物理探査が行われる。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
探鉱
たんこう
金属鉱床、石炭・石油層などを発見し、性質、規模を調べること。最近ではより広義の探査という語が用いられる。
[編集部]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
たんこう【探鉱 exploration】
金属,石炭,石油などの鉱床の存在を調べ評価すること。同義に使われることもある〈探査〉はより広義である。探鉱法には,地質学的調査のほか,物理探査や,岩石,土壌,地下水等の化学分析による地球化学的方法などがある。対象とする鉱床の種類や立地条件によって適切な方法を組み合わせて用いる。得られたデータはそれぞれの方法に独自な手法で解析されて平面図,断面図等が作られ,地質学的データとともに総合的な解釈で鉱床の有無,規模等が推定される。
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
世界大百科事典内の探鉱の言及
【探査】より
…未知の対象物を探ることをいうが,一般に離れた所から調べる意味合いで使われることが多く,宇宙探査,海洋探査,資源探査などのようにいう。とくに高度の技術的背景のあるとき,このことばが好んで用いられている。原理的に対象物を非接触で探る場合には,対象物からなんらかの物理的あるいは化学的影響を受けとり観測することになるが,物理的現象を用いるものにリモートセンシング,物理探査技術などがある。それぞれ電磁場,重力,磁力場,音波,地震波などを観測する。…
【鉱山】より
…古くに見捨てられた旧坑の再調査や,当時の鉱床品位図の見直しといったことも,重要な手掛りを与えることがある。地殻内部での音波の伝わり具合や地下を流れる電流の様子をみて地下の構造を判断する物理探鉱法(地球物理学的探鉱法)や,地表を流れる河川の水質や土壌中の微量成分を調べて地質状況を解析する化学探鉱法(地球化学的探鉱法)の技術も,鉱床探査の有力な手段である。地下の構造や地質の分布が解析できたとしても,最終的には,鉱石を手にとってみる必要がある。…
【探査】より
…いっぽう実生活に直結した探査には資源探査があり,地質調査,物理探査,ボーリング等,多くの技術が総合的に用いられる。このような地下の鉱物資源の探査は古くから〈探鉱〉と呼ばれてきた。したがって,このような意味では物理探査を今でも物理探鉱と呼ぶことがある。…
※「探鉱」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報