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取子 とりこ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

取子
とりこ

主として東日本で行われた仮の親子関係を結んだ子方の名称。生れた子が虚弱であったり,また親に不幸が続いたりした場合,住職,神官,座頭,ときには神仏や,また祭りの日に口寄せなどを行なった万日 (まんにち) や,番太 (ばんた) など卑賤視されていた者に仮の親,すなわち取親 (とりおや) となってもらうことによって,子がじょうぶになるという呪術的効果を期待したもの。

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世界大百科事典 第2版の解説

とりご【取子】

仮の親子関係の一つ。取子に対する仮の親が取親または取子親である。生まれた子どもが虚弱だったり,今までの子どもがみな弱くて早死したりした場合などに,取親をたのむ。取親には座頭とか盲巫,僧侶,神官などをたのみ,その神秘的な呪力を期待した。東北地方の万日(まんにち)の取子とか,いたこの取子とかいうのは,いずれも巫者のことで,卑賤視される人を取親にもつことも,かえって呪術的効力があるとされた。取親は取子に実名のほかに取子名前を授け,その名を呼ばせるとじょうぶに育つと考えられた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

取子
とりご

出産に関与した人と生児との間に取り結ばれる仮の親子関係における子(子方)。取上げ親、取親に対応する語で、古文献にもその用例はいくつか残っている。しかし現在はおもに東北地方に特殊用語として残るだけで、しかも親の「年回り」や幼児の生育事情の不順などの悪条件を断ち切る一種の「まじない」として、「神の取子(神仏の子)」に差し上げる意味で、神官や僧侶修験(そうりょしゅげん)の「コカタ(子方)」にしてもらって、若干の祈祷(きとう)料を生育するまで納める形に限っている。ときにはイタコ(巫女(みこ))や盲人に頼んで取子になる場合もあった。そしてこれを「神の申し子」ともよんでいた。呪術(じゅじゅつ)的な「捨て子」の風習における「拾い親・拾い子」に近い風習であって、神仏の「申し子」の形にして、出生の悪条件を断ち切る一種の呪術的行為にほかならないが、事実上その後の生児の成育にかなりの影響を与えることも少なくはなかったようである。[竹内利美]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
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