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口話法 こうわほう

6件 の用語解説(口話法の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

口話法
こうわほう

聾教育における言語指導法の一つ。手話法に対する。音声言語を視覚によって受け,音声言語を表出する方法。 (→読唇術 )  

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デジタル大辞泉の解説

こうわ‐ほう〔‐ハフ〕【口話法】

聴覚障害者に対して音声言語に基づいて言語を教える方法。補聴器を活用する聴能、話し手の口の動きや表情を読み取る読話、正常な発音器官を訓練しての発語の要素がある。

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百科事典マイペディアの解説

口話法【こうわほう】

聾者の教育方法の一つ。18世紀にドイツ人S.ハイニッケが体系化。聾者に,相手が話し言葉を語るさまを見せ,なんらかの形でこれを理解(読話)し,自らも語る(発語)能力を身につけさせ,さらにこれを書き言葉に結合させて読解・表現の能力を発達させようとする。

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世界大百科事典 第2版の解説

こうわほう【口話法 oral method】

聾児の教育方法の一つで,言語指導をはじめ,すべての指導とコミュニケーションを音声言語でおこなおうとするもの。話し手の唇や顔面筋肉の動きから話された言葉を理解する読話(読唇ともいう),発音・発話,残存聴力の活用による聴き取りに基づいている。16世紀中葉,スペインの修道士レオンPonce de León(1520?‐84)によって試みられ,1770年ころ,ドイツのハイニッケSamuel Heinicke(1727‐90)によって本格的なものとなった。

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大辞林 第三版の解説

こうわほう【口話法】

聴覚障害者に対する言語教育の一。意思伝達の手段として音声言語を用いる方法。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

口話法
こうわほう

聴覚障害児(者)にことばを教える際に、音声言語に基づいて行う方法で、聴能、読話、発語の要素からなる。第二次世界大戦後、補聴器の利用により聴覚の活用が進んだことから、それまでの読話と発語のみによる口話法に対して、聴覚口話法という名称も使われるようになっている。[草薙進郎・四日市章]

口話法の3要素

口話法の3要素(聴能、読話、発語)は有機的関連をもって指導され、文字言語の獲得へとつながっていく。[草薙進郎・四日市章]
聴能
聴能は、補聴器や人工内耳などにより聴覚を活用してコミュニケーションを行う力をいう。第二次世界大戦後、オーディオロジーaudiology(聴能学)を基礎に発展した。その後、早期からの補聴器や人工内耳の利用が進められ、ことばの聴取や理解能力をさらに高めることを目標としている。[草薙進郎・四日市章]
読話
話し手の口の動きや顔の表情、また、その場の情報や前後の文脈から、話の内容を読み取ることをいう。通常の談話状況では、読話は聴能と一体となって相補いながら活用される。[草薙進郎・四日市章]
発語
聴覚障害児(者)は、発音器官は正常なので、自然な発声を土台に発音・発語指導を行う。呼吸や、発声、発音の練習を基礎に、発語(話しことば)の能力を高めていく。発語は、通常、単語や文のまとまりとして指導しながら、個々の母音や子音の確立も図っていく。その際に、口形模倣や口声模倣、触覚の活用(有声音や鼻音の発音に伴うのどや鼻の部分の振動の利用)などが必要となる。[草薙進郎・四日市章]

口話法と聴覚障害教育

口話法は、18世紀にドイツのハイニッケS. Heinicke(1727―90)によって確立され、近・現代聴覚障害教育の中心的な教育方法となった。聴覚障害児(者)が聞こえる人々の社会で生活し、自己実現を図っていくためには、口話能力が必要となる。しかし、口話法だけでの学習や生活には、主としてコミュニケーションの不確かさから生じる多くの困難も伴うため、手話、指文字、筆談など、他のコミュニケーション手段も同時に活用されている。また、手話は聴覚障害者のアイデンティティとのかかわりからも重要視され、聾(ろう)者の手話を発達の早期の段階から使用する実践も始められている。
 学校教育への手話の早期導入と人工内耳による聴能の有効性が実証されていくなかで、聴覚障害児教育でのコミュニケーション手段の議論は、新たな段階に入ったといえる。[草薙進郎・四日市章]
『我妻敏博著『聴覚障害児の言語指導――実践のための基礎知識』(2003・田研出版) ▽中野善達他・根本匡文編著『聴覚障害教育の基本と実際』改訂版(2008・田研出版)』

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世界大百科事典内の口話法の言及

【英語】より

…22年イギリスの言語学者H.E.パーマーが文部省外国語教授顧問として来日,翌年には彼を所長として英語教授研究所(後の語学教育研究所)が設立され,英語教育の改革が緒についた。パーマー提唱のオーラル・メソッドoral methodは英語による英語教育で,発音と口頭作業,〈英語で考えthinking in English〉,翻訳の過程を経ずに英語で反応する訓練を強調し(それゆえオーラル・ダイレクト・メソッドoral direct methodとも呼ばれる),この方法はとくに入門期に有効であるとした。また,17年にイギリスのD.ジョーンズの《English Pronouncing Dictionary》が刊行され,その後まもなく日本でも岡倉の《英語小発音学》や市河三喜の《英語発音辞典》が出,国際音声字母(IPA)による発音表記が日本の辞典や教科書に採用されるようになった。…

【パーマー】より

…1922年文部省顧問として来日し,英語教授研究所(のちの語学教育研究所)を開いて所長となった。教育,著書,講演を通じて,彼のいわゆる〈オーラル・メソッドoral method(口頭教授法)〉を説き普及させ,第2次大戦前の日本の英語教育に大きな影響を与えた。それは同時に,戦後アメリカのC.C.フリーズによる〈オーラル・アプローチ(口頭接近法)〉普及の素地をつくるものであった。…

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