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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
鎌倉時代の歌学書。2巻。藤原俊成(としなり)(釈阿)著。1197年(建久8)の初撰本と,その4年後の再撰本がある。式子(しきし)内親王の求めに応じて執筆された。和歌の本質論,和歌史論,「万葉集」歌191首の抄出,勅撰集所収歌395首(再撰本398首)の抄出などからなる。和歌の表現の変遷と変わることのない本質を追究した重要な著作。「日本思想大系」「日本歌学大系」所収。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
…〈心〉の重視を言いつつ,〈詞をかざり詠むべきなり〉とも言って,〈言葉〉の尊重,言語世界の自立をも示唆している点が斬新であった。
【中世】
中世の最初を飾るのは,藤原俊成《古来風体抄(こらいふうていしよう)》である。式子内親王の依頼によって執筆したもので,成立は1197年(建久8)である。…
…1203年(建仁3)には後鳥羽院から九十の賀を賜う光栄に浴し,《祇園社奉納百首》詠作を最後に功成り名遂げた生涯を終えた。 この間,1178年(治承2)家集《長秋詠藻》を自撰して守覚法親王に献呈,97年(建久8)には歌論書《古来風体抄(こらいふうていしよう)》を献進(1201年改訂),晩年の和歌観を吐露した。俊成はここで天台止観によそえて和歌の変遷を内観し(最初の和歌史観),浮言綺語(ふげんきぎよ)の和歌が仏法悟得の機縁たりうるという新価値観(狂言綺語観)を提示し,さらに《古今集》を歌の本体と仰ぐ伝統観(古典の定立)を述べる。…
※「古来風体抄」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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