名取[市]【なとり】
宮城県中部,仙台市の南に接する市。1958年市制。中心の増田は奥州街道の宿場町として発達。名取川河口の閖上(ゆりあげ)は漁港で,仙台城下への玄関口であった。名取川下流域は名取耕土と呼ばれる肥沃な平野で,酪農や果実・花卉(かき)栽培など近郊農業も盛ん。東北本線が通じ,南東部の岩沼市にかけて国際空港の仙台空港があり,仙台空港鉄道が名取駅から通じる。仙台市の衛星都市として,住宅地化,工業地化が進む。東日本大震災で,市内において被害が発生。98.17km2。7万3134人(2010)。
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なとり【名取[市]】
宮城県中部,仙台市の南に接する市。1955年増田町,閖上(ゆりあげ)町と高館,愛島(めでしま),館腰,下増田の4村が合体して名取町となり,58年市制。人口6万1993(1995)。名取平野の中心に位置し,東は仙台湾に臨み,西は高館,愛島の丘陵地をなす。早くから開けた地で,東北地方最大の前方後円墳雷神山古墳(史),経ノ塚古墳など古墳が多い。熊野堂などに中世の石碑が多数存在する。増田は江戸時代には奥州街道の宿場町であり,周辺農村の商業の中心としてにぎわった。
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