デジタル大辞泉
「吹上浜」の意味・読み・例文・類語
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ふきあげ‐の‐はま【吹上浜】
- 紀伊国(和歌山県)紀の川河口の湊と雑賀(さいか)の間の浜。古来歌枕として名高い。ふきあげ。
- [初出の実例]「菊合に、〈略〉ふきあげのはまのかたに菊植ゑたりけるをよめる」(出典:古今和歌集(905‐914)秋下・二七二・詞書)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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吹上浜
ふきあげのはま
紀ノ川が現在の和歌川に流れ込んでいた平安時代、磯の浦辺りから雑賀山にかけて東南に延びる海岸一帯を吹上といい、現水軒川中流以南辺りの砂浜を吹上浜とよんだ。現在は紀ノ川河口の南岸から雑賀山にかけての一帯を吹上と通称、標高二〇メートルにも及ぶ地点もある。
「公任卿集」の一首の詞書に、和歌浦よりの帰り「吹上の浜にいたりぬ、風のいさごを吹き上ぐれば霞のたなびくやうなり、げに名には違はぬ所なりけり」とあり、浜の砂が風で吹上げられる様の面白さを特徴とみて、吹上の名の由来と考えているようである。「枕草子」の「浜は」の段にも「吹上の浜」がみえる。「能因歌枕」をはじめ諸種の歌学書にあげられる歌枕であるが、「和歌初学抄」に「スナゴヲ風ノフキアグル也」と注があり、「和歌色葉」も同様に記す。
吹上浜
ふきあげはま
薩摩半島西岸の東シナ海に面する海岸砂丘。加世田市・金峰町・吹上町・日吉町・東市来町・市来町・串木野市などにかかり、日本三大砂丘の一つとされる。吹上浜県立自然公園(三一六六ヘクタール)に指定されている。北緯三一度二五分から三七分の南北約三〇キロの間に緩やかな弧を描き、最大幅は約二・八キロで、一般に北に行くにしたがって狭くなり、神之川河口付近では数十メートルとなる。砂丘の最高点は四七・二メートルで、万之瀬川河口に比較的近い所にある。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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吹上浜 (ふきあげはま)
鹿児島県薩摩半島の西岸,東シナ海に面する海岸。いちき串木野市の旧串木野市から南さつま市の旧加世田市にわたり,南北47km,最大幅2.8km,最高点47.2m。海岸に注ぐ中小河川が後背地の山地やシラス台地を浸食して土砂を運びこみ,これが北西の季節風によって吹き上げられ,堆積して砂丘を形成する。1854年(安政1)金峰(きんぽう)町(現,南さつま市)の宮内善左衛門によって植えられたのが始まりとされる砂防林の松林が茂り,白砂青松のみごとな砂丘海岸となっている。日本三大砂丘の一つで,県立自然公園に指定されている。キャンプ場や海水浴場があり,潮干狩りもできる。内側には六つの砂丘湖があり,最大の薩摩湖周辺はツツジ,バラなどが植えられ,さつま湖公園となっている。国民宿舎や伊作川河畔に伊作温泉(単純硫黄泉,64~68℃)がある。タイの地引網が観光用に行われる。
執筆者:服部 信彦
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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吹上浜【ふきあげはま】
鹿児島県薩摩半島の西岸,東シナ海に面する九州最大の砂丘海岸。串木野市(現・いちき串木野市)から加世田市(現・南さつま市)まで長さ47kmにわたり,幅は最大2.8km,最高点は47m。風光にすぐれ,海水浴場もある。
→関連項目市来[町]|大浦[町]|薩摩半島|日吉[町]|吹上[町]
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吹上浜
ふきあげはま
鹿児島県、薩摩半島(さつまはんとう)西岸の南北約47キロメートル、最大幅約2.8キロメートルの海岸砂丘一帯をいう。砂丘の最高高度は47メートル。北部からいちき串木野市(くしきのし)、日置市(ひおきし)、南さつま市に属す。最大幅を有する部分は日置市吹上町から南さつま市加世田に及ぶ一帯で、そこには薩摩湖や亀原(かめはら)池などの小湖が点在する。防砂林としてのクロマツ林が多く、農業的土地利用は少ない。1953年(昭和28)吹上浜県立自然公園に指定された。東の志布志(しぶし)湾岸砂丘と並ぶ大規模なものである。
[塚田公彦]
出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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吹上浜
ふきあげはま
鹿児島県南西部,薩摩半島の西側,東シナ海に面する弧状の海岸砂丘。南北約 50km,幅1~3km。砂丘美と規模の広大な景観から鳥取砂丘 (鳥取県) ,南遠砂丘 (静岡県) とともに日本三大砂丘の1つとされ,吹上浜県立自然公園に属する。砂丘沿岸一帯は浅州をなし,干潮時には広く干潟を現出する。浜はウミガメの産卵地として知られる。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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吹上浜
鹿児島県、薩摩半島西部に位置し、東シナ海に面する長さ約47kmの砂丘海岸。白砂青松で知られ、一帯は県立自然公園に指定されている。サーフィンや海水浴、潮干狩りなどが楽しめるほか、アカウミガメの産卵地としても有名。
出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報
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出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報
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