唐物語(読み)からものがたり

デジタル大辞泉の解説

からものがたり【唐物語】

鎌倉時代の説話集。1巻または2巻。鎌倉中期以前の成立。藤原成範(ふじわらのしげのり)著という説もあるが未詳。「史記」「漢書」「白氏文集」などの中国説話27編を日本語に翻案したもの。

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百科事典マイペディアの解説

唐物語【からものがたり】

中国の話をもとに歌物語風に翻案した説話集。1巻。27篇からなる。成立年代未詳だが,平安時代末か。作者に藤原成範をあてる説もある。説話・物語などに引用され,親しまれていた人物に関する話が多い。原拠として《白氏文集》をはじめ多数の漢籍があげられるが,《蒙求》などの類書に依った部分も多いと考えられる。

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世界大百科事典 第2版の解説

からものがたり【唐物語】

中国の説話27編を翻訳した説話物語集。平安末期の成立。著者は藤原成範(しげのり)(1135‐87)と言われる。王朝人に親しまれた〈楊貴妃〉〈反魂香〉〈王昭君〉〈呂太后〉〈張文成〉などの故事を,漢文訓読調の直訳ではなく,情趣豊かな和文に翻訳,和歌を配して王朝物語風に仕立てたもので,教訓的口吻,仏教的色彩,伝奇への興味も見られるが,全体として主情的で,翻訳文学の先駆とされる。【上野 英二】

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大辞林 第三版の解説

からものがたり【唐物語】

説話集。二巻。編者は藤原成範説があるが未詳。鎌倉初期の成立か。「白氏文集」「史記」などの中国の古典から二七話を選び、翻案したもの。

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精選版 日本国語大辞典の解説

からものがたり【唐物語】

平安時代末期の説話集。二巻(または一巻)。藤原成範(しげのり)一一三五‐一一八八)編か。永万元年(一一六五)前後の成立か。原拠が「史記」「漢書」「晉書」「蒙求」「白氏文集」などにある中国説話二七編を歌物語風に和訳したもの。

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