唐胡麻(読み)トウゴマ

デジタル大辞泉 「唐胡麻」の意味・読み・例文・類語

とう‐ごま〔タウ‐〕【唐×胡麻】

トウダイグサ科一年草。高さ数メートルになり、葉は盾形で手のひら状に裂ける。秋、柄の上部雌花を、下部雄花をつける。実はとげをもち、種子楕円形でつやがある。インドまたは北アフリカ原産といわれ、種子からひまし油をとるために栽培。からえ。ひま。

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精選版 日本国語大辞典 「唐胡麻」の意味・読み・例文・類語

とう‐ごま タウ‥【唐胡麻】

〘名〙 トウダイグサ科の一年草。アフリカおよびインド原産で、広く栽培されている。高さ約三メートル。茎は中空で葉とともに白い蝋物質におおわれている。葉は長柄をもち楯(たて)形で掌状に五~一一裂し、各裂片は卵形で縁に不規則な鋸歯(きょし)がある。雌雄同株。秋、淡紅色の単性花を円錐状に密集してつける。雌花は上部に雄花は下部にある。果実球形でとげを散生する。種子は楕円形で黒褐色の斑点があり、しぼって「ひまし油」をとる。漢名、蓖麻。ひま。からえ。《季・秋》 〔饅頭屋本節用集(室町末)〕

とう‐の‐ごま タウ‥【唐胡麻】

〘名〙 植物とうごま(唐胡麻)」の異名。〔重訂本草綱目啓蒙(1847)〕

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漢方薬・生薬・栄養成分がわかる事典 「唐胡麻」の解説

とうごま【唐胡麻】

漢方薬に用いる生薬(しょうやく)一つ。トウダイグサ科トウゴマの種子を乾燥させたもの。種子の胚乳(はいにゅう)には約50%の脂肪油が含まれており、それを絞ったものがひまし油。下剤としての効果があり、単独で用いる。この種子には毒性タンパク質のリシン、有毒アルカロイドのリシニンを含み、誤って生食すると死ぬ。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「唐胡麻」の解説

唐胡麻 (トウゴマ・トウノゴマ)

学名:Ricinus communis
植物。トウダイグサ科の一年草,園芸植物,薬用植物

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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