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因数分解 いんすうぶんかいfactorization

翻訳|factorization

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

因数分解
いんすうぶんかい
factorization

一つの整数あるいは整式多項式)を,いくつかの整数あるいは整式の積の形に変形することを,その整数あるいは整式を因数するという。その積の形をつくっているおのおのの整数あるいは整式を,その積の因数という。たとえば整数 24は 2×2×2×3 に,整式 x3+3x2+2xx(x+1)(x+2) に因数分解される。2,3は 24の因数,x,(x+1),(x+2) は x3+3x2+2x の因数である。一般に合成数の因数分解は,1通りとはかぎらないが,これを素数の積に分解する方法は 1通りである。整式を因数分解する場合は,普通各因数を整数係数の多項式の範囲で止め,またこの範囲でそれ以上分解できないところまで因数分解するが,実係数もしくは複素係数で行なうこともある。因数分解は,積の展開の逆操作である。因数分解を行なうには基本的な諸公式を組み合わせて適用するのが普通だが,近年特に 1変数多項式については,計算機による数式処理によって有効な算法が開発されている。

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デジタル大辞泉の解説

いんすう‐ぶんかい【因数分解】

[名](スル)数や整式を因数の積の形に直すこと。例えば、21を3×7と素因数分解したり、a2b2を(ab)(ab)としたりすること。

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百科事典マイペディアの解説

因数分解【いんすうぶんかい】

与えられた数または式をその因数の積として表すこと。たとえばx2−y2=(x+y)(x−y)。特に整数を素数の積として表すことを素因数分解という。
→関連項目剰余定理

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世界大百科事典 第2版の解説

いんすうぶんかい【因数分解 factorization】

一つの整数あるいは多項式を,いくつかの整数あるいは多項式の積の形に変形すること。例えば整数60は22×3×5に,多項式x2+5x+6は(x+2)(x+3)に因数分解される。自然数nが1とn以外の約数をもてば,必ず以下の約数をもつから,n素因数分解するためには,以下の素数pについてpn約数になるかどうかを調べればよい。 以下では,多項式の因数分解について考える。有理数係数の多項式が与えられたとき,ふつうは各因数を有理数係数の多項式の範囲で考えて,それ以上分解できないところまで分解する。

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大辞林 第三版の解説

いんすうぶんかい【因数分解】

( 名 ) スル
整数または整式を因数の積の形に書き表すこと。 ↔ 展開

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

因数分解
いんすうぶんかい

一つの整式が二つ以上の整式の積に等しいとき、積に現れる各整式をもとの整式の因数といい、与えられた整式をその因数の積で表すことを因数分解するという。たとえば、
  2x3+4x=2x(x2+2)
  a2-b2=(a-b)(a+b)
における右辺が左辺の因数分解である。因数が数または文字であるとき、それを数因数あるいは文字因数という。また与えられた式の各項に共通な因数を共通因数という。前記の第一の例で、2は数因数、xは文字因数であり、これらはまた共通因数でもある。
 一般に因数分解はできるだけ(各因数がそれ以上因数分解できないまで)分解することが普通である。たとえば前掲の第二の例で二つの因数a-b、a+bはもはや因数分解できない。また第一の例で因数x2+2は、係数を実数に制限すれば、もはや分解できない。しかし係数に複素数を許せば、これはさらに

と分解される。したがって、どこまで分解可能かは、式そのものと、係数の許容範囲に依存する。因数分解の正しい指示としては、係数の許容範囲を明示すべきであるが、その指示がないときは、慣行として係数の範囲を実数域とする。
 任意の整式を因数分解する一般的方法は存在しない。与えられた式に即して分解の方法がくふうされる。しかし、基本的な因数分解の公式が応用される。たとえば、公式a2-b2=(a-b)(a+b)を用いて、
  9x2-4y4=(3x)2-(2y2)2
     =(3x-2y2)(3x+2y2)
と分解される。また公式a2+2ab+b2=(a+b)2を用いて

を得る。これらの公式は右辺から左辺を得るとみなせば、いわゆる乗法公式(または展開公式)となる。
 方程式論と関連して、係数を複素数まで許せば、n次代数方程式
a0xn+a1xn-1+……+an-1x+an=0
の根をα1、α2、……、αn(重根を含めて)とすると、
  a0xn+a1xn-1+……+an
   =a0(x-α1)(x-α2)……(x-αn)
と因数分解される。[竹内芳男]

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世界大百科事典内の因数分解の言及

【関数論】より

…このとき,整数ν,qkと正則関数g(z)を,が成り立つようにとることができる。これをfの因数分解という。例えば,
[無限遠点]
 複素平面に,新たに1点をつけ加えてとおく。…

※「因数分解」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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