国防保安法(読み)こくぼうほあんほう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

国防保安法
こくぼうほあんほう

昭和 16年法律 49号。国家,軍事機密の漏泄,デマ,サボタージュ行為に対する取締りを強化するための法律。被疑者拘引勾留捜索などについて警察当局に大きな権限を与えた。昭和 20年勅令 568号で廃止

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百科事典マイペディアの解説

国防保安法【こくぼうほあんほう】

第2次大戦期に通敵行為を取り締まるため制定された法律(1941年)。国家機密を漏らし,外国に通報する目的で外交,財政,経済その他の情報を集め,治安を害するデマを流し,国民経済の運行を妨げる等の行為を処罰した。刑事手続についても特例を定め,国民の自由に重大な制限を加えた。1945年廃止。→ゾルゲ事件言論・出版・集会・結社等臨時取締法治安維持法

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世界大百科事典 第2版の解説

こくぼうほあんほう【国防保安法】

1941年3月7日公布。国家機密の漏洩(ろうえい)防止を目的とした法律。すでに軍事上の機密保護に関しては,軍機保護法(1899公布),軍用資源秘密保護法(1939公布)などの法規が存在し,軍事以外の事項の機密保護に関しても,出版法(1893公布),新聞紙法(1909公布),国家総動員法(1938公布)中の諸規定などが存在していたが,日中戦争の長期化に伴う戦時体制強化のため,政治上の機密事項の漏洩を取り締まることを目的として国防保安法が制定された。

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世界大百科事典内の国防保安法の言及

【法制史】より

…42年には,大政翼賛会の末端組織が,町内会・部落会,さらに隣組の組織と結びつくものとされ,国民すべてが戦時体制に組み込まれた。治安立法は,思想犯保護観察法・不穏文書臨時取締(ともに1936公布),国防保安法・改正治安維持法の制定および刑法の改正(いずれも1941公布)により強化され,42年には裁判所構成法戦時特例,戦時民事特別法,戦時刑事特別法の制定により,戦時司法体制が確立した。戦時体制の下で,国民の基本的人権は極度の圧迫を受けた。…

※「国防保安法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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