土方寧(読み)ヒジカタ ヤスシ

20世紀日本人名事典 「土方寧」の解説

土方 寧
ヒジカタ ヤスシ

明治〜昭和期の法学者 東京帝大名誉教授



生年
安政6年2月12日(1859年)

没年
昭和14(1939)年5月18日

出身地
高知県佐川

学歴〔年〕
東京帝大法科大学〔明治15年〕卒

学位〔年〕
法学博士〔明治24年〕

主な受賞名〔年〕
教育功労者

経歴
明治16年東大助教授、20年英国留学、24年帰国して教授となり、民法英法を講じた。44年学長に就任。大正14年退官、名誉教授。明治18年には穂積陳重らと英吉利法律学校(のちの中央大)創立参画、同教授兼任。39年帝国学士院会員、大正11年貴族院議員。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「土方寧」の意味・わかりやすい解説

土方寧
ひじかたやすし
(1859―1939)

民法・イギリス法学者。土佐(高知県)に生まれ、東京大学法学部を卒業した。1883年(明治16)同大学の助教授となり、1887年にはイギリスに留学し、バリスター法廷弁護士)の資格をとった。1891年帰国し、教授に進み、1925年(大正14)までその職にあった。民法典編纂(へんさん)以後の、わが国におけるイギリス法研究の代表的存在とされる。また、1885年には、英吉利法律学校(イギリスほうりつがっこう)(現在の中央大学)の創立に力を尽くした。1939年(昭和14)北支派遣軍慰問中、天津(てんしん)に客死した。著書に『英国契約法』(1887)、『英国流通証券法』(1888)がある。

堀部政男


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「土方寧」の意味・わかりやすい解説

土方寧
ひじかたやすし

[生]安政6(1859).2.12. 土佐
[没]1939.5.18. 中国,天津
法学者。 1882年東京大学卒業,翌年助教授となり,87年イギリスに留学。 91年帰国して東京大学教授,1925年に退官するまで,英法と民法の講義を担当した。日本における英法学の樹立は彼の力によるもので,その門下から多くの英法学者が輩出した。また同志をつのって 1885年英吉利法律学校 (中央大学の前身) を創立。 93年以来法典調査会の委員として,民法,商法,不動産登記法などの立法に関与した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「土方寧」の解説

土方寧 ひじかた-やすし

1859-1939 明治-昭和時代前期の法学者。
安政6年2月12日生まれ。民法を専攻し,イギリスに留学。明治24年帝国大学教授となり,44年東京帝大法科大学長。英法の研究に道をひらいた。18年開校の英吉利(イギリス)法律学校(現中央大)の創立者のひとり。大正11年貴族院議員。昭和14年5月18日死去。81歳。土佐(高知県)出身。東京大学卒。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「土方寧」の解説

土方 寧 (ひじかた やすし)

生年月日:1859年2月12日
明治時代-昭和時代の法学者。東京帝国大学教授;法学博士
1939年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android