地方事務官(読み)ちほうじむかん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

地方事務官
ちほうじむかん

都道府県において,社会保険,職業安定など,政令で定められた一定の事務を処理するために置かれた国家公務員。2000年地方分権推進一括法施行地方自治法の改正)により廃止された。一部の機関委任事務について,地方公務員ではなく,特に国家公務員たる身分をもつ職員に従事させたもので,原則的な国家公務員・地方公務員制度の例外であった。指揮監督権は知事にあったが,その選任権は国にあり,改正前地方自治法附則8条では「当分の間」と規定さていたもので,地方自治本旨からみて,その存在がかねて問題とされ,縮小されてきた。地方自治法改正に伴う機関委任事務の廃止により,地方事務官が従事した事務は国が直接執行する事務となり,社会保険関係の事務官は厚生事務官,職業安定関係の事務官は労働事務官となった。

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世界大百科事典 第2版の解説

ちほうじむかん【地方事務官】

第2次世界大戦後の地方制度改革の結果,都道府県庁に勤務する職員は,原則としてすべて地方公務員という身分に切り換えられた。だが,例外として政令に定められた特定の仕事に従事する職員の身分は,〈当分の間〉という条件の下に国家公務員とされた。このような職員を地方事務官と総称する。地方事務官の定員は2万1082人であり,健康保険厚生年金など社会保険事務に従事する者1万5765人,職業安定・雇用保険事務に従事する者2349人,自動車の検査・登録事務に従事する者2968人である(1981)。

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大辞林 第三版の解説

ちほうじむかん【地方事務官】

特定の仕事に従事するため、都道府県庁に勤務する国家公務員。健康保険法・職業安定法・道路運送法などの施行に関する事務を行う。

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