京都府南部にある市。北部は宇治市に接する。1972年(昭和47)市制施行。市域東部は宇治川旧扇状地の洪積台地をなすが、西部は木津川の氾濫(はんらん)原で低湿である。市域のほぼ中央をJR奈良線、国道24号、東部を国道307号が通る。近畿日本鉄道京都線が南北に通じ、また京奈和(けいなわ)自動車道の城陽インターチェンジ、京奈和に交わる新名神高速道路の城陽ジャンクションもある。交通の便に恵まれ、京都市へも近いので急速に宅地化が進み、人口の増加も著しい。また中小工場の進出もみられる。西部の低湿地では水田のほか、イチジク、蔬菜(そさい)、花卉(かき)の栽培が行われ、東部の洪積台地では宇治茶の茶園が開かれている。南部の青谷梅林では1万本のウメを栽培し、観光のみならず、生産梅林として京都府第一の生産量をあげている。また淀(よど)藩士の手内職に始まる金銀糸の製造が機械化されて行われている。一帯の開発は早く、森山遺跡、芝ヶ原古墳、久津川車塚(くつかわくるまづか)古墳・丸塚古墳、奈良時代の官衙(かんが)跡である正道官衙(しょうどうかんが)遺跡や平川廃寺跡は国の史跡に指定されている。面積32.71平方キロメートル、人口7万4607(2020)。
[織田武雄]
『『城陽市史』(1979・城陽市)』
京都府南部の市。1972年市制。人口8万0037(2010)。京都盆地の木津川東岸に位置し,宇治市の南に接する。東部は丘陵地帯をなし,そのふもとには古くから集落が発達した。久津川(くつがわ)古墳群や1976年発見の森山遺跡など,遺跡も多い。かつては米作のほか,果樹,野菜の栽培が行われる農村地帯であったが,京都と奈良を結ぶ国道24号線,近鉄京都線,JR奈良線が南北に貫通して交通の便がよくなり,京都,大阪への通勤者向け住宅団地もできて人口が急増した。中央部の寺田は中世末の環濠集落のおもかげを残し,長池は大和街道の宿駅であった。青谷は梅の名所として名高い。伝統産業として江戸時代以来金銀糸の撚糸業が行われている。
執筆者:浮田 典良
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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